The Flavour of Power─紛争、政治、倫理、歴史を通して食をどう捉えるか？
2023年3月11日（土）– 6月25日（日）
山口情報芸術センター［YCAM］２階ギャラリー、スタジオB
https://www.ycam.jp/
開館時間：9:00–17:00 入館は閉館30分前まで
休館日：火
キュレーション：レオナルド・バルトロメウス（YCAMキュレーター）
展覧会URL：https://www.ycam.jp/events/2023/the-flavour-of-power/
山口情報芸術センター［YCAM］では、YCAMが2021年から開始した研究開発プロジェクト「食と倫理リサーチ・プロジェクト」の成果を発表する機会として、YCAMスタッフとともにリサーチに取り組んだジョグジャカルタを拠点に活動するアーティスト集団バクダパン・フード・スタディ・グループの日本初個展『The Flavour of Power─紛争、政治、倫理、歴史を通して食をどう捉えるか？』を開催する。
バクダパン・フード・スタディ・グループは、「食」について語り合うことを基点に、料理はもちろん、政治、 社会、ジェンダー、経済、哲学、芸術、文化など、幅広い問題について調査、実践を行なう８名の女性で構成されたアーティスト集団。芸術表現（パフォーマンス、インスタレーション、展覧会など）から日常生活の実践（料理、ガーデニング、読書など）に至るまで、その方法や形態を探究し、実験することに関心を持ってリサーチ活動を行ない、アート、民族誌、リサーチ、実践を行き来しながら「食」に関する調査を実施、相互に参照しながら作品制作に取り組んでいる。
バクダパン・フード・スタディ・グループ
バクダパン・フード・スタディ・グループによるワークショップ「プリーズ・イート・ワイルドリー」
本展に先立ち、YCAMスタッフとバクダパン・フード・スタディ・グループはリサーチを重ね、2022年1月から6月にかけて「食と倫理リサーチ［リサーチ・ショーケース］」として資料展示を開催。近年発生した新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の世界的な感染拡大や、エネルギー危機や戦争が、食料品を含むさまざまな製品の生産や流通に大きな影響を及ぼした、そうした状況を背景に、戦争や政治、経済、科学など、一見すると私たちに身近な食とは縁遠いと感じるかもしれないこうした要素が、食料品の生産やその消費行動にどのように影響を与え、どのような倫理的価値が介在しうるかを探求してきた。
本展では、現在のインドネシアの食糧システムに影響を与え続ける日本が太平洋戦争中にインドネシアを占領統治した際に実施した食糧政策をリサーチしたインスタレーション作品、食糧危機の旅に直接巻き込まれたような感覚をシミュレートするボードゲーム「ハンガー・テイルズ」（日本語バージョン）、戦前の日本統治時代の台湾で生産されるようになったコメの品種「蓬莱米（ほうらいまい）」に関するリサーチを中心に食糧政策をマッピングした資料展示、野草を採取し身の回りの食べられる植物について学ぶワークショップを通じて、これまでのリサーチの成果を発表する。
バクダパン・フード・スタディ・グループ
関連イベント
アーティストトーク ※逐次通訳あり
登壇：バクダパン・フード・スタディ・グループ
2023年3月11日（土）13:00-15:00
会場：山口情報芸術センター［YCAM］ホワイエ
定員：30名（先着順）
プリーズ・イート・ワイルドリー ×YCAM バイオ・リサーチ
講師：岩光大祐、バクダパン・フード・スタディ・グループ、YCAMスタッフ
2023年3月18日（土）、19日（日）／6月10日（土）、11日（日）各回：10:00-16:00
会場：山口情報芸術センター［YCAM］ホワイエ
定員：10名（先着順）※要申込
ギャラリーツアー
2023年3月11日（土）15:30-16:30
2023年3月12日（日）14:00-15:00
2023年3月25日（土）14:00-15:00
2023年6月18日（日）16:30-17:30
会場：山口情報芸術センター［YCAM］
定員：20名（先着順）
ハンガー・テイルズ体験会
2023年4月、5月の毎週土曜 10:00-12:00／13:00-15:00／16:00-18:00
会場：山口情報芸術センター［YCAM］２階ギャラリー
対象：12際以上
無料、先着順 ※要申込
関連上映
『百姓の百の声』
（2022年/日本/130分/監督：柴田昌平）
2023年3月4日（土）- 3月21日（火・祝）
会場：山口情報芸術センター［YCAM］スタジオC
※3月中旬から4月にかけて、『チョコレートな人々』『この世界の片隅に』『ソウル・オブ・ワイン』の上映を予定