ライアン・ガンダー われらの時代のサイン @ 東京オペラシティ アートギャラリー


 

ライアン・ガンダー われらの時代のサイン
2022年7月16日(土)– 9月19日(月・祝)
東京オペラシティ アートギャラリー
http://www.operacity.jp/ag/
開館時間:11:00-19:00 入場は閉館30分前まで
休館日:月(祝日の場合は翌火曜日)、8/7
企画担当:野村しのぶ(東京オペラシティアートギャラリー シニア・キュレーター)
展覧会URL:https://www.operacity.jp/ag/exh252/

 

東京オペラシティ アートギャラリーでは、近現代美術史の文脈を再検討した作品やユーモラスな発想で日常を捉え直す作品など、コンセプチュアル・アートの可能性を拡張してきたアーティスト、ライアン・ガンダーの大規模個展『われらの時代のサイン』を開催する。

ライアン・ガンダー(1976年イギリス、チェスター生まれ)は、「見る」ということについての考察や日常的な経験に対する鋭い分析を背景に、見る者の思考や創造力を刺激し、さまざまな問いを抱かせるような作品を制作する。マンチェスター・メトロポリタン大学、ヤン・ファン・エイク・アカデミー(マーストリヒト)、ライクスアカデミー(アムステルダム)で学び、2000年代初頭より本格的に作品の発表を開始する。第54回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2011)、ドクメンタ13(2012)をはじめ、数々の国際展、展覧会に参加し、2013年から2016年にかけて、個展『Make every show like it’s your last』が5カ国7カ所を巡回した。2019年には個展『‘The 500 Million Year Collaboration』をクンストハレ・ベルンで開催している。日本国内でも、銀座メゾン・エルメス フォーラムや大和プレスビューイングルームでの個展、太宰府天満宮のアートプログラムのほか、ヨコハマトリエンナーレ2011、岡山芸術交流2016などで作品を発表し、東京オペラシティ アートギャラリーでも2017年の『片山正通的百科全書』に出品。同年、国立国際美術館で大規模個展『ライアン・ガンダー−この翼は飛ぶためのものではない』を開催すると同時に、同館の収蔵品展のキュレーションも手がけている。

 


ライアン・ガンダー《ウェイティング・スカルプチャー》2022年


ライアン・ガンダー《時間の問題にすぎない》2020年

 

当初2021年に開催を予定していた本展だが、コロナ禍の影響による延期を余儀なくされるなか、アーティスト本人の「収蔵品展のキュレーション」の申し出により、昨年は寺田コレクションを利用した『ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展』として開催された。2017年の国立国際美術館以来となる国内美術館での大規模個展となる本展では、新旧さまざまな作品を組み合わせながら、展示空間をひとつの作品として創り上げる。オブジェ、インスタレーション、絵画、写真、映像など多岐にわたるガンダーの作品群は、それぞれ時間、お金・価値、教育など、幅広い関心を扱いながら、その制作には一貫して「見る」ということへの考察が存在してきた。本展においても、それらは、私たちが普段見過ごしていること、あたりまえと片付けてしまっていること、それすら忘れていることへの注意を促し、さまざまな問いを抱かせるものとなる。

なお、昨年に引き続き、4階の展示空間では、寺田コレクションを利用した『ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展』を開催する。昨年は4階では「色を想像する」、3階では「ストーリーはいつも不完全……」というテーマの下に展示を構成したが、本展ではまた別の方法で、コレクターの故寺田小太郎のまなざし/寺田コレクションで理解するための展示構成を試みる。

 

ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展
2022年7月16日(土)– 9月19日(月・祝)
東京オペラシティ アートギャラリー ギャラリー3, 4

 


「ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展 色を想像する」展示風景、2021年


「ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展 ストーリーはいつも不完全……」展示風景、2021年


 


黒坂祐《シャワールーム》2020年

同時開催
project N 87 黒坂祐
2022年7月16日(土)– 9月19日(月・祝)
東京オペラシティ アートギャラリー 4Fコリドール

Copyrighted Image