アートウィーク東京が2026年の開催概要を発表

2026年度アートウィーク東京キービジュアル

 

2026年5月28日、東京都内に広がる美術館やギャラリーを繋ぐ無料のシャトルバスや「買える展覧会」など、東京のアートシーンを国内外に発信するアートイベント「アートウィーク東京(AWT)」(主催:一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォーム)が、開催日程(2026年11月4日〜8日)や「AWT FOCUS」の新たな開催形式、「AWT VIDEO」、「AWT BAR」の監修者などの開催概要を発表した。

AWTは、東京都内の数多くの美術館やギャラリーが参加、文化庁の協力の下、世界有数のアートフェア、アートバーゼルと提携し、東京における現代美術の創造性と多様性を国内外に発信するアートイベントとして、コロナ禍のプレ開催を経て2022年より年に一度開催してきた。2026年は本格開催から5回目の節目となる。本年度は過去最多となる55の美術館・ギャラリーが参加。ポーラ ミュージアム アネックス、セイソン&ベネティエール、パーセル、思文閣銀座が初参加となる。都内に点在する会場は、乗り降り自由な無料のシャトルバス「AWT BUS」がつなぐ。

AWT独自のプログラムとして2023年に始まった「AWT FOCUS」は、4回目となる本年度、開催形式を大きく刷新する。ウィーンを拠点とするギャラリーフェスティバル「curated by」とのコラボレーションのもと、都内10カ所のギャラリーおよびアートスペースをめぐる回遊型の展覧会群へと転換。各会場が国内外で活躍するキュレーターを迎え、AWT FOCUSのセレクションコミッティーが厳選した10の展覧会を同時に開催する。

 

Multiple Spirits《ダンジョンは生ける光の陰影へ》2025年 Photo by Takashi Fujikawa. Courtesy Waitingroom.
ソフィー・ニス《If Nature Didn’t, Warner’s Will》2012年 Courtesy Galerie Greta Meert, Brussels.
メアリー・ウェザーフォード《Summer Sounds》2024年 Photo by Frederik Nilsen. Courtesy Shibunkaku.

 

ウェイティングルームでは、キュレーターの丸山美佳とアーティストで俳優の遠藤麻衣により2018年に設立されたクィアフェミニストコレクティブ「マルスピ」が、ZINEや出版文化の実践、近代制度以前から存在してきた多様な伝達様式の中に知の生成と共有の系譜をたどる「逆立つ翼のパッチワーク」を開催する。XYZコレクティブでは、日本を拠点とし金沢のプロジェクトスペース「Keijiban」を主宰するベルギー人キュレーターのオリヴィエ・ミニョンが、ニューヨーク拠点の写真家・増塩太朗と、ブリュッセル拠点のソフィー・ニスによる2人展を構成。思文閣銀座では、ダラスのナッシャー彫刻センターやロサンゼルス現代美術館(MOCA)のディレクターを歴任したジェレミー・ストリックが、メアリー・ウェザーフォードの日本初の個展「Komorebi」をキュレーションする。スカイザバスハウスでは、身近なものや廃材を組み合わせて立体作品を生み出す土屋信子の個展「Zone42」(仮題)を、ロンドンのカムデン・アート・センター・ディレクターのマーティン・クラークが手がける。スペースアンでは、シエラレオネ出身のジュリアンノックスの日本初個展「How Much Light Must I Consume」を、イギリスのインディペンデントキュレーター兼ライターのエコウ・エシュンがキュレーションし、アフリカとディアスポラの歴史をたどる映像作品を紹介する。

 

土屋信子「Stay as a Wave」展示風景 2023年 Photo by Nobutada Omote. Courtesy SCAI The Bathhouse.
ジュリアンノックス「What Colours Can We Dream in This Night Filled with Salt」展示風景 2025年 © Levi Fanan, courtesy Fundação Bienal de São Paulo.
鴨治晃次《静物 / Still Life No. 10》2022年 Photo by Kei Okano. © Koji Kamoji, courtesy Take Ninagawa.

 

タケニナガワでは、ポーランドのザヘンタ国立美術館の元キュレーター、マリア・ブレヴィンスカが、1959年にポーランドへ移住し同国の現代美術の発展に貢献した鴨治晃次の個展「Everyday Life」を構成する。ミサコ&ローゼンでは、パリを拠点とし、フランスのリュマ・アルルのレジデンスプログラムの責任者を務めるジュリー・ブクブザが、ブラジル出身のエリカ・ヴェルズッティの個展「彫刻の肖像」を手がけ、彫刻が持つ肖像性を探る。ミサシンギャラリーでは、ソウルのクリエイティブスペース「the WilloW」を主宰する韓国のインディペンデントキュレーター、シン・ジェミンが、マルチメディアアーティストで詩人の青柳菜摘の個展「有り得べき言葉、有り得べき世界」をキュレーションする。無人島プロダクションでは、2023年から続く「日本国憲法展」の2026年版を、早稲田大学国際学術院教授のグレッグ・ドボルザークとインディペンデントキュレーターの小野賢が共同で構成。風間サチコオ・ハジ高田冬彦らの作品を通じ、日本国憲法を今日の社会と美術の文脈から再考する。ユタカキクタケギャラリーでは、ニューヨーク拠点のアウグスト・アルビゾが、ネイト・アントリックグレゴリー・オリンピオ桂ゆき竹下麻衣ディアナ・チェプレアヌ櫃田伸也の6名による作品を取り上げる「The Quiet」を開催し、絵画における余白、沈黙、抑制された表現の可能性を考察する。

 

エリカ・ヴェルズッティ「Sex Scene」展示風景 2025年 Photo by Nicolas Brasseur. Courtesy the artist and Fortes D’Aloia & Gabriel, São Paulo/Rio de Janeiro.
青柳菜摘《関係名デモンストレーション》2025年 Photo by Minji Yi.

 

映像上映プログラム「AWT VIDEO」のキュレーションは、上海のロックバンド美術館(RAM)のエグゼクティブディレクター兼チーフキュレーターを務めるX・ジュー=ノウェル[朱筱蕤]が担当。「AUUUUDITORIUM」や「Complex Geographies」など、アーティストのコミッションワークやリサーチ主導型実践、先鋭的な教育プログラムを推進してきた朱が、AWT参加ギャラリーのアーティストの映像作品から厳選したビデオプログラムを上映する。

注目の建築家がデザインした空間で新世代のシェフによる料理やアーティストとのコラボレーションカクテルを楽しむことのできる「AWT BAR」は、引き続き建築家ユニットSANAAの共同主宰であり、東京都庭園美術館の館長を務める妹島和世がアドバイザーを担当。本年度の設計は、妹島和世建築設計事務所およびSANAAで10年にわたり世界的なプロジェクトに従事し、2025年に独立した伊東加恵が手がける。アーティストカクテルは、AWT FOCUSで個展を開催する青柳菜摘、ギャラリー小柳で個展を開催する須田悦弘、森美術館で個展を開催する森万里子の3名が考案する。

そのほか、シンポジウムやオンライントーク、コレクター向けのガイドツアーやセミナー、未就学児や学生を対象としたアート教育プログラムなどからなる「AWT TALKS」も予定されている。

 

「⽇本国憲法展2024」展示風景 2024年
グレゴリー・オリンピオ《Le Plancher des Vaches》2025年 © Gregory Olympio, courtesy the artist and blank projects, Cape Town.

 

アートウィーク東京
2026年11月4日(水)-11月8日(日)10:00–18:00
https://www.artweektokyo.com/
会場:都内の参加美術館・ギャラリー、AWT FOCUS、AWT BARほか各プログラム会場
主催:一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォーム
提携:アートバーゼル
特別協力:文化庁

アートウィーク東京モビールプロジェクト
2026年11月6日(金)-11月8日(日)10:00–18:00
主催:東京都、アートウィーク東京モビールプロジェクト実行委員会

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