国際芸術祭「あいち 2022」が、参加アーティスト(第一弾)を発表


デザイン:田中義久

 

2021年8月23日、国際芸術祭「あいち」組織委員会は、来夏に開幕を予定している国際芸術祭「あいち 2022」の参加アーティスト(第一弾)およびロゴ、ラーニング・プログラムについて発表した。

最終的に80組程度のアーティストの参加が予定されている「あいち 2022」。第一段として発表されたのは、芸術監督の片岡真実が本展のテーマを「STILL ALIVE(いまだ生きている)」に決定する上で、着想元となった作品、《I AM STILL ALIVE》の作者である河原温を含む22組。河原のほかはすべて、現存のアーティストの名前が並んだ。なお、本日発表されたアーティストの内、潘逸舟小杉大介が『MOT アニュアル 2021 海、リビングルーム、頭蓋骨』(東京都現代美術館、–10月17日)、潘と笹本晃が『りんご宇宙 — Apple Cycle / Cosmic Seed』(弘前れんが倉庫美術館、–8月29日)、潘が『絶望を覆すことができない恋を正義とせよ、きみが、死んでも残る花。』(三菱地所アルティアム、福岡、–8月31日)といった現在開催中の展覧会で作品を発表している。また、奥村雄樹が別名義の「山辺冷」で企画した『生きる寄す処としての地すべり ならびに/あるいは 死ぬほど素っ気ない面構えの舌ども』(ミサコ&ローゼン、東京、–8月29日)も開催中で、百瀬文が参加する『語りの複数性』(東京都渋谷公園通りギャラリー)は10月9日から開催予定(同展にはラーニング・プログラムのキュレーター、山本高之も参加)。

 


ケイト・クーパー《インフェクション・ドライバーズ》2018年 Image courtesy of the artist


バイロン・キム、展示風景『サンデー・ペインティング、2001年1月7日〜2018年2月11日』、2018年1月5日〜2月17日
Courtesy of the artist and James Cohan

 

また、会田大也(山口情報芸術センター[YCAM]アーティスティック・ディレクター)と、アーティストの山本高之をキュレーターを担うラーニング・プログラムは、基本的な考え方として、「アートは一部の愛好家のためのものではなく、すべての人がそれぞれのやり方で楽しみ享受するもの」に基づき、3つの参加プログラムを設け、2021年8月から芸術祭開催期間までを3つのフェーズに分けて、多彩なプログラムを実施していく。なお、「愛知の歴史・文化や芸術祭などの成り立ちについてリサーチを通してアートを読み解くための基礎体力づくりを行う」期間に定めたフェーズ1は既にスタートしている(詳細は公式ウェブサイトを参照)。

 

国際芸術祭「あいち 2022」
2022年7月30日(土)- 10月10日(月・祝)
https://aichitriennale.jp/
芸術監督:片岡真実(森美術館館長)
主な会場:愛知芸術文化センター、一宮市、常滑市、有松地区(名古屋市)

 


メアリー・ダパラニー《マット》2020年 Courtesy of Bula Bula Arts

 

参加アーティスト ※()内は出身・結成地/活動拠点の順に表記。
ホダー・アフシャール|Hoda AFSHAR(イラン/オーストラリア)
リリアナ・アングロ・コルテス|Liliana ANGULO CORTÉS(コロンビア)
ヤコバス・カポーン|Jacobus CAPONE(オーストラリア)
ケイト・クーパー|Kate COOPER(英国/英国・オランダ)
メアリー・ダパラニー|Mary DHAPALANY(オーストラリア)
遠藤薫|ENDO Kaori(日本)
潘逸舟|HAN Ishu(中国/日本)
河原温 |On KAWARA (日本/米国)
バイロン・キム| Byron KIM(米国)
アンドレ・コマツ|André KOMATSU(ブラジル)
小杉大介|Daisuke KOSUGI(日本/ノルウェー)
ミシェック・マサンヴ|Misheck MASAMVU(ジンバブエ)
三輪美津子|MIWA Mitsuko(日本)
モハンマド・サーミ|Mohammed Sami(イラク/英国)
百瀬文|MOMOSE Aya(日本)
奥村雄樹|OKUMURA Yuki (日本/ベルギー・オランダ)
カズ・オオシロ|Kaz OSHIRO(日本/米国)
プリンツ・ゴラーム| Prinz Gholam(ドイツ・レバノン/ドイツ)
眞田岳彦|SANADA Takehiko(日本)
笹本晃|SASAMOTO Aki(日本/米国)
塩田千春|SHIOTA Chiharu(日本/ドイツ)
横野明日香|YOKONO Asuka(日本)
※アーティスト名は原則として姓のアルファベット順。出身国や地域の慣習またはアーティスト自身の希望により、姓名順ではない表記も一部あり。

 


ミシェック・マサンヴ《Still Still》2012年–現在 Courtesy of the artist and Goodman Gallery (Cape Town, Johannesburg, London)


プリンツ・ゴーラム《時代の精神 -L’esprit de notre temps-(サンパオロ・デル・ブラジーレ通り、ローマ)》 2021年
© Prinz Gholam

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