国際芸術祭「あいち 2022」が企画体制を発表


片岡真実 photo: Ito Akinori

 

2021年3月30日、国際芸術祭「あいち」組織委員会は、来夏の開幕を目指す国際芸術祭「あいち 2022」の会期や企画体制などを発表した。

2010年から2019年まで4度にわたって開催してきた「あいちトリエンナーレ」の開催目的を引き継ぎつつ改称し、森美術館館長で国際美術館会議(CIMAM)会長の片岡真実を芸術監督に迎えた国際芸術祭「あいち 2022」。片岡は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行を経験するなかで、ポストコロナの時代にいかに日常生活や社会経済活動を回復し、持続可能でより平等な世界を築いていくかという全世界が直面する課題に向き合い、河原温の「I AM STILL ALIVE」に着想を得た「STILL ALIVE(いまだ生きている)」を国際芸術祭「あいち2022」のテーマに掲げる。「あいち 2022」では、この 「STILL ALIVE」の多角的な解釈を通じて、過去、現在、未来という時間軸を往来しながら、世界の現代美術の底流をなすコンセプチュアル・アートをたどると同時に、近代以降「美術」とは異なると分類されてきた工芸をはじめとする表現の数々を、同時代に生きる表現として見つめ直す。また、国境を跨ぐ活動が制限されるなかで改めて地域の歴史、地場産業、伝統文化などを視野に入れ、現代を起点にそれらをいかに蘇らせられるのかを探究しつつ、同時に世界各地のローカルをいかにグローバルに繋げていくのかという問いへの創造的な応答を試みる。

今回発表されたキュレトリアル・アドバイザーには、コスミン・コスティナス(パラサイト エグゼクティブ・ディレクター/キュレーター)、ラーナ・デヴェンポート(南オーストラリア州立美術館館長)、マーティン・ゲルマン(インディペンデント・キュレーター)、ウンジー・ジュー(サンフランシスコ近代美術館キュレーター)、ガビ・ンゴボ(ジャベット・アート・センター キュレトリアル・ディレクター)、ヴィクトリア・ノーソーン(ブエノスアイレス近代美術館館長)、トビアス・オストランダー(インディペンデント・キュレーター)、ラルフ・ルゴフ(ヘイワード・ギャラリー館長)、島袋道浩(美術家)といった世界各地の主要な美術館や国際展などを手がけた豊富な実績を持つ識者が就任。チーフ・キュレーター(学芸統括)には、あいちトリエンナーレ2019に続き、飯田志保子(キュレーター)が就任。また、現代美術部門のキュレーターには、中村史子(愛知県美術館主任学芸員)と堤拓也(キュレーター/グラフィックデザイナー)が就任。パフォーミングアーツ部門には、アドバイザーに藤井明子(愛知県芸術劇場プロデューサー)と前田圭蔵(アートプロデューサー)、キュレーターには相馬千秋(アートプロデューサー/NPO法人芸術公社代表理事)が就任。ラーニング部門には、会田大也(山口情報芸術センター[YCAM]アーティスティック・ディレクター)と山本高之(アーティスト/スクール・イン・プログレス・コディレクター/オンゴーイング・スクール・ディレクター)が就任した。

会期は、2022年7月30日から10月10日までの73日間の開催となる。

 

国際芸術祭「あいち 2022」
2022年7月30日(土)- 10月10日(月・祝)
https://aichitriennale.jp/

 


提供:国際芸術祭「あいち」組織委員会事務局

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