2023年コレクション展Ⅰ


西山美なコ《ハ~イ わたしエリカ♡》1992年
令和3年度 大和卓司氏遺贈記念収蔵 ©Minako Nishiyama

 

兵庫県立美術館では、前身の兵庫県立近代美術館(1970年開館)から収集活動を続け、現在 10,000点を超える作品を収蔵しています。 2023年は 1年を3期に分け、それぞれテーマを設けて幅広い時代と分野の作品をご紹介します。
2023年コレクション展Ⅰは、近現代の収蔵作品の中から特に「リアル」と「フィクション」の間に位置する作品を展示する「《特集1》虚実のあわい」、そして、篆刻家・梅舒適が収集した文物の中から中国明・清時代の作品をご紹介する「《特集2》中国明清の書画篆刻―梅舒適コレクションの精華―」(前期のみ)の2本立てで構成します。

「《特集1》虚実のあわい」

ギリシャ神話のピュグマリオン伝説では、自ら彫刻した女性像に恋をしたピュグマリオンが女神アフロディテに祈り、像が生きた女性になったという物語が伝えられています。この伝説にあるように、古来より美術作品は虚構と現実のあわいをゆれ動く側面があったといえます。
特集1では、当館の近現代の作品の中でも「リアル」を追求しながら同時に「フィクション」であろうとする、またその逆に「フィクション」でありながら現実世界の在りようを如実に表す、といった虚実のあわいに位置する作品を展示して、その多様な表現をご紹介します。
また、本特集は2021年度(一部2022年度)に「大和卓司氏遺贈記念収蔵」により加わった作品群から、これまでに公開していなかった作品をご紹介する機会となります。新たに加わった現代美術作品を交えて、当館のコレクションをご覧いただきます。

「《特集2》中国明清の書画篆刻―梅舒適コレクションの精華―」

特集2では、戦後日本を代表する書家・篆刻家である梅舒適(1916~2008、本名:稲田文一)が独自の金石研究に基づく慧眼で収集した文物のなかから、中国明・清時代の優品約 90件を紹介します。コレクションは明代中期の文人・文徴明(1470~1559)にはじまり、清代中期に揚州を舞台に活躍した書画家たち・揚州八怪、中国最後の文人と称される呉昌碩( 1844~1927)にまでおよび、書・画・篆刻を網羅している点に大きな魅力があります。
初の大規模な公開となる梅舒適コレクションの精華を、心ゆくまでご堪能ください。


羅聘《墨梅図》 清・乾隆 48年(1783) 梅舒適コレクション
(2月28日(火)から展示)

開催情報

【会期】
2023年1月21日(土)~7月23日(日)
前期:1月21日(土)~4月9日(日)
後期:4月29日(土)~7月23日(日)
※4月10日(月)~4月28日(金)は閉室し、一部展示替えを行います。
※「特集2 中国明清の書画篆刻―梅舒適コレクションの精華―」は前期のみの開催で、メンテナンス休館中(2月20日(月)~27日(月))に展示替えを行います。
【開館時間】
午前10時-午後6時(入場は閉館の30分前まで)
【休館日】
月曜日(ただし7月17日(月・祝)は開館、翌18日(火)は休館)、2月20日(月)~27日(月)(メンテナンス休館)
【会場】
兵庫県立美術館 常設 展示室(1階、2階)
【主催】
兵庫県立美術館
【協賛】
公益財団法人伊藤文化財団、サンシティ―タワー神戸(株式会社ハーフ・センチュリー・モア)、兵庫県立美術館「芸術の館友の会」
【観覧料】
一般500円、大学生400円、高校生以下無料、70歳以上250円、障がいのある方100円
◆団体割引、特別展とのセット割引きあり。
◆障がいのある方 1名につき介護の方1名は無料です。
◆一般以外の料金には証明できるもののご提示が必要です。
◆毎月第 2日曜日は公益財団法人伊藤文化財団の協賛により無料となります。
◆団体( 20名以上)でご鑑賞いただく場合は事前のご連絡をお願いします。

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