コレクション展Ⅲ 阪神・淡路大震災30年「あれから30年-県美コレクションの半世紀」

福田美蘭《淡路島北淡町のハクモクレン》2004年 アクリル・カラー写真・板

 

1995年1月17日早朝に発生した阪神・淡路大震災は神戸を中心とした地域一帯に甚大な被害を及ぼしました。兵庫県立近代美術館が開館して25年、四半世紀を迎えようとする時期でしたが、建物だけでなく展示中の作品が落下、転倒、破損するなど美術品も大きな被害を受けました。あれから30年―その間県立近代美術館は2002年に現在の地に移転、兵庫県立美術館と名称を変え文化の復興のシンボルとして、展覧会を中心にさまざまな事業をおこなってきました。
当館では震災以降、5年、10年、20年という節目の年にコレクション展を中心に震災に関連する企画を開催しました。30年目を迎える本年は、特別展、チャンネル展と連動し、美術館全体で震災30年を考える展示を行います。加えて、県立近代美術館が開館して55年=約半世紀となることから、当館のコレクションを改めて振り返る機会とします。

展示構成
第1部 あれから30年 阪神・淡路大震災と兵庫県立美術館
[常設展示室1・4]
吉見敏治、堀尾貞治、西田眞人、福田美蘭、棚田康司、束芋らの作品を展示
よみがえった作品-彫刻作品の修復について
[常設展示室5]
ジャン・アルプ、ヘンリー・ムーア、ルイーズ・ネヴェルスン、北村正信らの作品を展示

第2部 兵庫県立美術館の半世紀
1.県美コレクション収集の軌跡-6つの視点から

西田眞人《瓦礫の街》1996年 岩絵具・紙

[常設展示室2・3・6]
第1章 近代の光-黎明期の洋画と版画
第2章 海辺の光景
―阪神間モダニズムと1930年代の洋画
第3章 流動するイメージ
第4章 周縁の終焉―サブカルと前衛
第5章 線のトリセツ―日本美術のなかの線
第6章 心の内奥へ―南画と表現主義

 2.小磯良平─収集の半世紀 [小磯良平記念室]
  金山平三─収集の半世紀 [金山平三記念室]
見どころ
□阪神・淡路大震災30年、県立美術館開館通算55年の企画として、半世紀をこえた収集活動を特別展と連動して「30年」の視点で見直します。2部構成とし、震災以降収蔵された、震災をテーマとする作品を展示する第1部、1970年から約半世紀にわたり収集されてきた当館コレクションの多彩な様相を第2部で紹介します。
□第1部では、同時期開催の特別展「1995⇄2025 30年目のわたしたち」と連動し、震災をテーマとする所蔵品を中心に構成します。
あわせて美術品レスキューの取り組みや当時被災した彫刻作品の修復について紹介します。
□4階「風のデッキ」に新たに設置した青木野枝作品に関連する版画、資料等も紹介します(常設展示室5)。
□第2部では、約半世紀にわたり収集した近現代美術のコレクションを6つの視点から眺め、日本・近現代・美術、そして当館コレクションの特質を探ります。

関連行事
□学芸員によるギャラリートーク
1月18日[土]、2月22日[土]、3月15日[土]、4月5日[土] 各日11:00 – 11:30(受付開始15分前より)
定員20名、受付場所: 1階改札付近、当日先着順、参加無料(要観覧券)
□ゆっくり解説会 in Winter(手話通訳・要約筆記付き解説会)
2月9日[日] 13:30 – 14:30 レクチャールーム(定員60 名)
当日先着順、参加無料  ※コレクション展無料日
□ミュージアム・ボランティアによるガイドツアー
会期中の土曜・日曜日 各日13:00 – 13:30
当日先着順、参加無料(要観覧券)
□こどものイベント
3月22日[土]  ※詳細は当館Webサイトにてお知らせします

 

基本情報
展覧会名 コレクション展Ⅲ 阪神・淡路大震災30年「あれから30年-県美コレクションの半世紀」
会  期 2025年1月7日[火]ー4月6日[日]
開館時間 午前10時-午後6時(入場は閉館30分前まで)
休  館  日 月曜日、1月14日[火]、2月25日[火]
※ただし、1月13日[月・祝]、2月24日[月・振休]開館
会     場     兵庫県立美術館 〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1[HAT神戸内]
観  覧  料 一般500円、大学生400円、高校生以下無料、70歳以上250円
※一般以外の料金には、証明できるもののご提示が必要です
※団体(20名以上)でご鑑賞いただく場合は事前のご連絡をお願いします
※障害者手帳等をお持ちの方1名につき介助の方1名は無料

コレクション展無料観覧日
毎月第二日曜日と1月17日〔金〕は公益財団法人伊藤文化財団の協賛により無料でご覧いただけます。
1 月12日[日]第2日曜日、自由に話せる観覧日
1 月17日[金]ひょうご安全の日
2 月9日[日]第2日曜日、自由に話せる観覧日
3 月9日[日]第2日曜日、自由に話せる観覧日

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