GIII-vol.165 ソー・ソウエン「Air Condition」

 

ソー・ソウエンは、身体を起点に「生」にまつわる思考と実践を、絵画やインスタレーション、パフォーマンスなど多様な表現や他者との共同制作を通して切り拓いてきました。本展では、ウクライナ・キーウに赴き、アーティスト マリア・クリコフスカが主宰する「Garage33 Gallery-Shelter」に集う人々と制作した「呼吸」を主題とする新作を発表します。

「呼吸」は、母体から切り離された瞬間に始まる生命活動であり、無数の息が溶け込んだ大気に混じり合うこと。吸いこみ/吐きだす行為によって、身体に外界を通過させながら、空気を微かに震わせて個と個の境界を撹拌するものである。そのように呼吸を読み替えるソウエンは、この生命活動のうちに世界の分断へ抵抗する意思を見出します。

戦禍のなかで過酷な経験を重ね、Garage33に集った人々、身体を媒体に表現を続けるクリコフスカに寄り添いながら、ソウエンは冷たい空気を自らの体内で温め、大気に戻していく彼ら・彼女らの呼吸の音や振動に耳を澄ませます。本展を通じて、彼ら・彼女らの呼吸と来場者の呼吸が重なり、微かでも世界の風向きを変える契機となることを願っています。

開催概要
会期 :2026 年6 月20 日(土)–2026年8 月23日(日)
時間 :10:00~20:00
休館日:火曜日*ただし8月11日(火・祝)は開館
会場 :熊本市現代美術館 ギャラリーIII+井手宣通記念ギャラリー [入場無料]
主催 :熊本市現代美術館(熊本市、公益財団法人熊本市美術文化振興財団)
助成 :公益財団法人小笠原敏晶記念財団、公益財団法人三菱UFJ信託地域文化財団
協力 :Garage33 Gallery-Shelter、hakari contemporary(株式会社基住)、YIRI ARTS、味千拉麺

関連イベント
◇アーティスト・トーク
日時:6月20日(土)14:00~15:30
場所:ホームギャラリー
参加費:無料
定員:60名 (先着順)

◇[上映]Garage33+ソー・ソウエンキュレーション映像作品上映
日時:8月7日(金)~12日(水)11:00~18:00
場所:アートロフト
Garage33 Gallery-Shelterを主宰し、ソウエンと同じく身体を基軸に作品を手がけるアーティスト マリア・クリコフスカ/Maria Kulikovskaの映像作品を含む本展に関連する映像を上映します。
*8月10日、17日(月)は月曜ロードショー・ウクライナ関連映画特集のため、内容が異なります。
14:00〜と17:00〜の2回上映

◇クロージングイベント
8月23日(日) *詳細はHPにて

*上記イベントは参加無料・予約不要。
*上映スケジュールや会期中のイベントの最新情報・詳細は美術館HP(camk.jp)にて

《N: 20.04.26 – 04.05.26》2026より

プロフィール
ソー・ソウエン Soh Souen
1995年、福岡県北九州市生まれ。2019年、京都精華大学芸術学部造形学科洋画コース卒業。
「呼吸」、「お臍」、「卵」など私たちの生と密接な事象から、人間の性質に迫る作品を多く手がける。絵画作品を主軸としながら、ワークショップやインスタレーション、パフォーマンスなどを国内外にて発表。コロナ禍に始まったサラ・ミリオとの共同プロジェクトや、銀座エルメスフォーラムにて内藤アガーテの作品を使用したパフォーマンスを実施するなど、さまざまな協働制作も行い、独自の活動を展開している。
主な展覧会に個展「Your Body is the Shoreline」√K Contemporary(東京)、「日常のコレオ」東京都現代美術館、「FATHOM – 塩田千春、金沢寿美、ソー・ソウエン」京都精華大学ギャラリーTerra-S など多数。「VOCA展2026」奨励賞受賞、2024年、インスタレーション作品「Bellybutton and Breathing −お臍と呼吸」が福岡市美術館に収蔵された。

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