開館50周年記念 和歌山県立近代美術館 コレクションの50年

和歌山県立近代美術館は、1963年、和歌山城内に開館した和歌山県立美術館を前身として、1970年、和歌山県民文化会館1階に開館しました。「近代」を冠した国公立の美術館としては、日本で5番目の館となります。同会館で23年間の活動を続けたのち、1994年に現在の場所へ新築移転し、今年開館50年を迎えました。それを記念して開催する本展は、和歌山県立美術館時代に収蔵した作品83点を引き継ぎ、その後半世紀にわたる活動のなかで、約13000点の作品を収蔵するまでになった当館のコレクションの歩みを、選りすぐりの作品を通してたどります。当館のコレクションは、郷土の美術家を掘り起こすことから始まり、関西から日本、さらに世界へと目を広げるとともに、版画という専門分野の開拓から世界的なコンクールとなった和歌山版画ビエンナーレ展の開催を含め、地域を基礎とする活動を継続するなかで形づくられました。多くの人に支えられながら築かれたコレクションの豊かさを、改めてご覧いただきたいと思います。

そして会期後半からは「美術館を展示する 和歌山県立近代美術館のサステイナビリティ」を開催し、作品収集にとどまらない美術館活動を振り返ります。展覧会、教育普及など、幅広くもそれぞれが関連した多面的な美術館活動と、それらを支える地域とのつながりにも目を向け、これからの50年、さらに100年を見据えた美術館を考えるための機会といたします。

【会 場】和歌山県立近代美術館1階展示室
【主 催】和歌山県立近代美術館
【会 期】2020年9月19日(土)−12月20日(日)
【開館時間】9時30分−17時(入場は16時30分まで)
【休館日】月曜日(9月21日、11月23日は開館、9月23日、11月24日は休館)
【観覧料】一般520(410)円、大学生300(260)円 *( )内は20名以上の団体料金
*高校生以下、65歳以上の方、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料
*毎月第4土曜日(9月26日、10月24日、11月28日)は「紀陽文化財団の日」として大学生無料
*毎月第1日曜日(10月4日、11月1日)は無料(「コレクションの50年」展のみ)
*11月14日、15日は「関西文化の日」として無料
*11月22日は「ふるさと誕生日」として無料

川口軌外《少女と貝殻]1934年 和歌山県立近代美術館蔵
川口軌外《少女と貝殻]1934年 和歌山県立近代美術館蔵

 

 

1963年、和歌山城内に開館した和歌山県立美術館
1963年、和歌山城内に開館した和歌山県立美術館
1970年、和歌山県立近代美術館は和歌山県民文化会館1階に開館
1994年、現在の場所に移転した和歌山県立近代美術館(黒川紀章設計)

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