ヒュー・スコット=ダグラス展 @ 栃木県立美術館


Untitled(栃木県立美術館での個展のための新作イメージの一部)

ヒュー・スコット=ダグラス展
2016年4月16日(土)-6月19日(日)
栃木県立美術館
http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/
開館時間:9:30-17:00
休館日:月
特別協力:カイカイキキ

展覧会担当:山本和弘(栃木県立美術館特別学芸員)

栃木県立美術館では、過去の技法から現代の技術に至る画像の存在論をめぐる作品で知られるニューヨーク在住のアーティスト、ヒュー・スコット=ダグラスの個展を開催する。

ヒュー・スコット=ダグラスは1988年ケンブリッジ生まれ。サイアノタイプをはじめとするアナログ技法や高解像度スキャンを利用したテキスタイル作品などで知られる。スコット=ダグラスは、幼少期に家族とともにカナダのエドモントンに移住し、その後はオタワで少年時代を送る。カナダのオンタリオ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインで彫刻を専攻し、2010年に卒業。以来、欧米を中心に作品の発表を行なう。日本国内では、カイカイキキ・ギャラリーで2014年に個展を開催している。また、スコット=ダグラスは作品制作のみならず、ギャラリー運営や出版も手掛けている。

本展では、スコット=ダグラスは画像の手仕事化と機械化という方法を複雑に交差させた新作群を発表する。ひとつは、倒産寸前の映画館から買い取った35mm映画の予告編映像アーカイブを、サイアノタイプと融合させることで、まったく新しいスライド画像に変容させた、歴史的な画像の顕れを振り返る作品。もうひとつは、幕末維新期の写真技法「写真油絵」を参照しつつ、3Dスキャナーを使用した作品で、桜をモチーフとしたシリーズとなる。さらに、3月にニューヨークのスタジオで制作したばかりの最新作も出品する。


Hugh Scott-Douglas Bokeh (2016) Photo:Jeff Elstone

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