〈レポート〉オノ・ヨーコ展 希望の路 YOKO ONO 2011 

現在、第8回ヒロシマ賞の受賞者となった、オノ・ヨーコによる大規模な個展を開催中です。
展示室を埋め尽くすのは1点を除き全て新作。ヒロシマとナガサキ、そして東日本大震災を経た今、未来への希望の路を示すインスタレーションを中心に、オノ・ヨーコのメッセージを世界に向けて発信しています。今回は、その中から展示風景をお届けします。

オノ・ヨーコ展 希望の路 YOKO ONO 2011
2011年7月30日(土)~10月16日(日)
http://www.hcmca.cf.city.hiroshima.jp/web/onoyoko/index.html

その他の写真は、下記特設サイトにて公開しています。
http://www.hcmca.cf.city.hiroshima.jp/web/onoyoko/works.html

※いずれの写真も、フォトクレジットは、©Yoko Ono, Photo: Keiichi Moto

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《ウィッシュ・ツリー・フォー・ヒロシマ》2011


《マイ・マミー・イズ・ビューティフル》2011


《とびら》2011

展示室へ入り最初に目に入るのが、コンクリートの床に打ち付けられた“とびら”の数々。
これらの“とびら”は、まだ見ぬこれからの世界と、閉じてしまった過去の世界をつないでいます。過去から未来へとつづく長い道のりの道標でもある“とびら”が、この部屋ではいろいろな方向を指し示しながら展示されています。


《再建―また建てればいいんだ、いいんだ》2011


《本通り》2011


《想い》2011


《HAKO》1995 広島市現代美術館蔵

地下の展示室へ降りると雰囲気は一変。広島の原爆、そして 3.11の東北大震災の犠牲者への鎮魂を込めた作品が続きます…。


《影》2011

一瞬の強い光が観客自身や透明の人型の影を壁に焼き付けます。壁の上には被爆直後の広島の様子が描かれています。一方、暗闇の中には無数の透明なオブジェが佇んでいます。その人型のオブジェが、一瞬、強い光を浴びて消えてしまったかのようにみえます。


《見えない人たち》2011


《カバー》2011

整然と並んだ無数の毛布。覆われているのは遺体のようです。
これまで一体どれだけ多くの人々がカバーされ、隠されてきたのでしょうか。
ここは広島や長崎で亡くなった人々、そして先の震災で亡くなった人々を想い祈るための空間です。毛布を守るように置かれた折鶴は死者の祈りかもしれません。


《メッセージ》2011

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