コレクション1「カンヴァスよ、汚れよー鷲見康夫の50年代」 「Hot and Cool」@ 伊丹市立美術館


鷲見康夫「作品」1955年 芦屋市立美術博物館蔵

伊丹市制施行75周年記念
コレクション1
Room1「カンヴァスよ、汚れよー鷲見康夫の50年代」
Room2「Hot and Cool」

2015年9月12日(土)-10月25日(日)
伊丹市立美術館
http://artmuseum-itami.jp/
開館時間:10:00-18:00 入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、9/21、10/12は開館)、9/24、10/13

伊丹市立美術館では、具体の初期メンバーとして知られる鷲見康夫の50年代の作品を中心とした展示「カンヴァスよ、汚れよー鷲見康夫の50年代」と、コレクションを「熱い/冷たい」という視点で紹介する「Hot and Cool」の2部構成のテーマ展を開催する。

鷲見康夫は1925年大阪生まれ。現在は兵庫県伊丹市在住。50年代半ばに具体美術協会の結成メンバーの嶋本昭三を通じて吉原治良を知り、55年に具体美術協会に加入する。そろばん、番傘、電気あんま機など身近な道具を絵筆代わりにした作品で知られ、本展では、『真夏の太陽にいどむモダンアート 野外実験展』(1955)に出品した金網を松林に張りめぐらした作品(1993年再制作)を建築集団dot architectsによる展示設計で空間に出現させるほか、芦屋市立美術博物館や国立国際美術館、個人コレクターが所蔵する50年代の貴重な絵画作品を展示する。そのほか、第1回具体美術展(1955)や50年代の野外や舞台での展示、制作風景を記録した映像、写真資料、文献も併せて紹介する。

「Hot and Cool」では、ヴァシリー・カンディンスキーやエルズワース・ケリーから、白髪一雄、そして、辰野登恵子など、20世紀に興った抽象芸術を「熱い抽象」(自由な色彩や動的な構図)、「冷たい抽象」(幾何学的で抑制された色彩)という50年代に用いられた視点で紹介するほか、諷刺画のコレクションをHot and Coolの切り口で展覧する。


Above: ヴァシリー・カンディンスキー「東方的なもの」(『回想』より)1911年 伊丹市立美館蔵. Below: 辰野登恵子「無題Ⅰ」 1982年 個人蔵(当館寄託)

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