La Redoute, Lille, 1989-91, c-print, from the series 89-91 Sites of Technology © Successors of Lewis Baltz. Used by permission. Courtesy Galerie Thomas Zander, Cologne
ルイス・ボルツ『Sites of Technology』
2015年9月12日(土)-10月17日(土)
ワコウ・ワークス・オブ・アート
http://www.wako-art.jp/
開廊時間:11:00-19:00
休廊日:日、月、祝
ワコウ・ワークス・オブ・アートでは、1970年代に風景写真の新しい可能性を切り拓いた写真作品で知られるアーティスト、ルイス・ボルツの個展『Sites of Technology』を開催する。
ルイス・ボルツは、1945年カリフォルニア州ニューポート生まれ。71年にクレアモント大学院にて美術学修士号を取得。ミニマリズムの影響下、被写体と構図をめぐる考察を続けるうちに独自の視点を養い、同年末にキャステリ・ギャラリーで最初の個展を開催している。75年に風景写真の在り方を多角的に問い直す企画展『ニュー・トポグラフィックス:人間が変えた風景の写真』(ジョージ・イーストマン・ハウス国際写真美術館)に参加、カリフォルニア州アーバイン近郊の新興工業団地を撮影した写真作品を発表する。その後もヒューストン美術館(1976)、サンフランシスコ近代美術館(1981)、ビクトリア&アルバート博物館(1985)、MOMA PS1(1990)、ポンピドゥー・センター(1992)、アムステルダム市立美術館(1992)、ロサンゼルス・カウンティ美術館(1992)などで個展を開催。日本国内では、92年に個展『ルイス・ボルツ 法則』を開催した川崎市民ミュージアム、グループ展で紹介した京都国立近代美術館(1987)や東京都写真美術館(1993)が作品を所蔵。横浜美術館(2007)や千葉市美術館(2008)などのグループ展でも紹介されている。昨年、パリの自宅にて逝去。
本展では、ネバダ州北部の砂漠地帯を撮影した「Near Reno」(1986)と、フランスや日本の最先端の研究施設、原子力発電所、スイスの欧州原子核研究機構(CERN)などを撮影した「Sites of Technology」(1989-1991)を発表する。「ハイテクノロジーに付帯する兆候」に興味があると述べていたボルツが、「Sites of Technology」以降に作品や展示方法を変化させており、彼自身の変遷を読み解く重要な作品と言えるだろう。