
体を成す からだをなす – FRAC Grand Large収蔵作品セレクション展
2025年7月19日(土)-10月12日(日)
銀座メゾンエルメス ル・フォーラム
https://www.hermes.com/jp/ja/content/maison-ginza/
開館時間:11:00–19:00 入場は閉館30分前まで
休館日:水(ただし7/30は開館)※その他最新の開館状況は公式ウェブサイトを参照
展覧会URL:https://www.hermes.com/jp/ja/content/maison-ginza/forum/250719/
エルメス財団は、フランス・ダンケルクのFRAC Grand Large(フラック・グラン・ラルジュ)所蔵作品で構成するグループ展「体を成す からだをなす – FRAC Grand Large収蔵作品セレクション展」を銀座メゾンエルメス ル・フォーラムで開催している。
銀座メゾンエルメス ル・フォーラムでは、現代社会とアートの課題への取り組みとして、近年、他機関との協働を通じたエコシステムを構想する試みを続けており、本企画はそのひとつのかたちとして生まれた。FRAC Grand Large ― Haut-de-Franceは、前身であるFRAC Nord ― Pas de Calais(フラック・ノール=パ・ド・カレ)が1982年に設立してから現在までに、750人のアーティストやデザイナーによる2,000点を超える公共コレクションを形成。これらを地域内の共有資産として、学校や病院と展覧会などを行ない、美術館やアートセンターと連携して国境を越えたアートネットワークを構築するなど、地域のハブとなる活動を推進してきた。同コレクションは、1960年代以降のフランスおよび国際的な現代美術とデザインのさまざまな潮流を紹介するもので、これらには、アートや社会の中に潜むヒエラルキーやジェンダーといった今日的な問題が映し出されている。また、メディウムの境界やその変容は、ベルギーと英国にも近いダンケルクが歴史的に向き合ってきた、現代の国際社会が直面する覇権争いなどの地政学的緊張やその流動性をも示唆している。



本展は、FRAC Grand Largeのディレクター、ケレン・デトンを迎え、フランス語の「Faire Corps(一体となる、調和する)」に基づき「社会的身体」をテーマに、フランスを始めとしたヨーロッパ、アメリカ合衆国、日本出身の13人のアーティストによる、1973年から2025年までの作品を紹介。アートによってもたらされる日常や秩序の可変性に着眼しつつ、個人あるいは集団的に機能する社会的な身体を浮き彫りにする作品を考察している。
ヘレン・チャドウィック(1953-1996/ロンドン生まれ)のジェンダーを問う《In the kitchen》や、アンドレ・カデレ(1934-1978/ポーランド、ワルシャワ生まれ)の代表作《丸い木の棒》など1970年代を代表するパフォーマンスの写真から始まり、アナ・トーフ(1963年ベルギー、モルツェル生まれ)の映像作品《サイドショー》や、ネフェリ・パパディムーリ(1988年ギリシャ、アテネ生まれ)のコスチュームと映像作品《森になる》などを紹介。また、脆弱な身体を象徴的に扱うジェシー・ダーリング(1981年イギリス、オックスフォード生まれ)やポール・マヘケ(1985年フランス、ブリーヴ゠ラ゠ガイヤルド生まれ)、外国語や母国語の狭間を問うタレク・ラクリッシ(1992年(フランス、シャテルロー生まれ)、技術と知の共有を媒介にした創作実践から作品を制作するロンドンのアーティスト・コレクティヴのアバケ/オバケ(2000年結成)や笹原晃平(1984年東京生まれ)の作品も展示し、多様な視点や行為が交差する場を形成。また、描くことで痕跡が消滅するような実験的な態度で存在の境界を問いかけるクリスティーヌ・デュクニット(1967-2000/ダンケルク生まれ)のドローイングを展示している。
出品作家:
アバケ/オバケ、アンドレ・カデレ、ヘレン・チャドウィック、ジェシー・ダーリング、クリスティーヌ・デュクニット、ジェシカ・ダイアモンド、ポーリーヌ・エスパロン、タレク・ラクリッシ、ポール・マへケ、ブルーノ・ムナーリ、ネフェリ・パパディムーリ、笹原晃平、アナ・トーフ


関連イベント
オープニング・イベント ネフェリ・パパディムーリによるパフォーマンス
2025年7月19日(土)18:00–18:40
会場:Ginza Sony Park (5階、1階)ほか
※既に終了
オープニング・トーク セッションⅠ「FRAC Grand Largeはどんなところ?」
2025年7月19日(土)14:00–15:00
登壇:ケレン・デトン(FRAC Grand Large ディレクター)
モデレーター:説田礼子(銀座メゾンエルメス ル・フォーラム キュレーター)
会場:銀座メゾンエルメス10階 ル・ステュディオ
※既に終了
オープニング・トーク セッションⅡ 笹原晃平によるアーティスト・トーク
2025年7月19日(土)16:00–17:00
登壇:笹原晃平(アーティスト)、ケレン・デトン(FRAC Grand Large ディレクター)
会場:銀座メゾンエルメス10階 ル・ステュディオ
※既に終了
ギャラリー・ツアー
2025年7月25日(金)、8月1日(金)各日18:00–(約40分)
※日本語のみ
ガイド・ツアー
2025年8月8日(金)以降の毎週金曜日 、8月31日(日)、9月14日(日)、9月21日(日)各日17:00–(約40分)
※日本語のみ

