新・今日の作家展2023「ここにいる―Voice of Place」@ 横浜市民ギャラリー


古橋まどか《焚く、枯ぶ、渡る》2022年「DOMANI plus @愛知『まなざしのありか』展」(Minatomachi Art Table, Nagoya) 展示風景 撮影:大塚敬太+稲口俊太 画像提供:Minatomachi Art Table, Nagoya

 

新・今日の作家展2023
ここにいる―Voice of Place
2023年9月16日(土)- 10月9日(月・祝)
横浜市民ギャラリー 展示室1、B1
https://ycag.yafjp.org/
開館時間:10:00–18:00 入場は閉館30分前まで
会期中無休
企画担当:齋藤里紗(横浜市民ギャラリー学芸員)
出品作家:来田広大、古橋まどか
展覧会URL:https://ycag.yafjp.org/exhibition/new_artists_today_2023/

 

横浜市民ギャラリーでは、同時代の表現を多角的に取り上げ、幅広い世代のアーティストの作品を通して現代美術を考察する企画展「新・今日の作家展」を開催する。本年度は「ここにいる―Voice of Place」を副題に、来田広大と古橋まどかのふたりのアーティストを紹介する。

「新・今日の作家展」は、横浜市民ギャラリーが開館した1964年から2006年まで継続した「今日の作家展」を継承する形で、2016年に改名し、毎年異なる副題の下に同時代の表現を紹介、考察する企画。本展は、対人距離や移動に制限のあったコロナ禍の経験を踏まえ、来田広大と古橋まどかの作品に相対することで、場や土地が内包する時間、人々や生物の身体や記憶などに思索を巡らせ、自己や他者に対する内的な気づきを得る機会を提供する。

来田広大(1985年兵庫県生まれ)は、土地や場所と人との関係を探るため、山等におけるフィールドワークを制作の起点のひとつに置き、そこから臨む風景を地図と捉え、鑑賞者に「今ここにいる」という自覚を導くような作品を発表している。2010年に東京藝術大学大学院美術研究科修士課程油画技法材料を修了、2016年から2017年にかけてポーラ美術振興財団在外研修員としてメキシコシティに滞在。近年の個展に「あどけない空 #2」(CLEAR GALLERY TOKYO、東京、2021)、「Ave topográfica」(Galería Karen Huber、メキシコシティ、2017)。グループ展に「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2022」、「いちはら×メキシコ 月出工舎国際交流企画展『旅のかたち』」(千葉、2022)、「VOCA展2017 現代美術の展望−新しい平面の作家たち−」(上野の森美術館、東京)など。

 


来田広大《Crawl #1》2022年 キャンバスに黒板塗料、チョーク、コンテ 91.0×91.0cm 撮影:吉本和樹


来田広大《Rooftop drawings −Mt. Popocatépetl (Mexico City)》2017年

 

古橋まどか(1983年長野県生まれ)は、自身に関わる地域や場所の中にある自然や人工物の変遷や軌跡に着目し、自らの経験との関係性を掘り下げ、リサーチをもとに立体や映像、収集物を用いたインスタレーションを発表してきた。2010年に英国建築家協会付属建築学校インターメディエートスクールを修了、2013年にロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート芸術修士課程を修了。主な展覧会に「草枕」(板室温泉 大黒屋、栃木、2023年)、「DOMANI plus@愛知「まなざしのありか」」(旧・名古屋税関港寮、名古屋、2022)、「Raw Material, Goods and Human Body」(iCAN、ジョグジャカルタ、インドネシア、2017)、「第8回shiseido art egg 古橋まどか展 ‘木偶ノ坊節穴’」(資生堂ギャラリー、東京、2014)など。

 


古橋まどか《焚く、枯ぶ、渡る》2022年 「DOMANI plus @愛知『まなざしのありか』展」(Minatomachi Art Table, Nagoya) 展示風景 撮影:大塚敬太+稲口俊太 画像提供:Minatomachi Art Table, Nagoya


古橋まどか《Raw Material, Goods and Human Body》2017年 (iCAN、ジョグジャカルタ、インドネシア)展示風景 撮影:Ardiana Putri Siswanto

 

関連イベント
鼎談「うごき/Mover たがやし/Cultivar つくること/Crear」
2023年9月16日(土)13:30-15:00(開場:13:10-)
登壇者:来田広大 × 荒井規向(ラテンアメリカ研究者 ※オンライン出演)× 藤本悠里子(キュレーター/コーディネーター)
会場:横浜市民ギャラリー 4階アトリエ
定員:30名(先着)※参加無料、申込不要

対談「喪、庭、生きること―日常について」
2023年9月30日(土)14:00-15:30(開場:13:40-)
登壇者:古橋まどか × 野上貴裕(東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程)
会場:横浜市民ギャラリー 4階アトリエ
定員:30名(先着)※参加無料、申込不要

学芸員によるギャラリートーク
2023年10月7日(土)14:00-14:30
会場:横浜市民ギャラリー 展示室1、B1
※参加無料、申込不要

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