αMプロジェクト2022 判断の尺度 vol.2 加藤巧|To Do @ gallery αM


加藤巧《To Paint (fire)》2022年 顔料、卵黄、アクリル樹脂、二水石膏、兎膠、亜麻布、
木材 50.2×33.8cm

 

αMプロジェクト2022
判断の尺度 vol.2 加藤巧|To Do
2022年6月18日(土)– 8月6日(土)
gallery αM
http://gallery-alpham.com/
開廊時間:12:30-19:00
休廊日:日、月、祝
ゲストキュレーター:千葉真智子(豊田市美術館学芸員)
展覧会URL:https://gallery-alpham.com/exhibition/project_2022/vol2/

 

gallery αMでは、豊田市美術館学芸員の千葉真智子をゲストキュレーターに迎えたαMプロジェクト2022の2回目の展覧会として、『判断の尺度 vol.2 加藤巧|』を開催する。

加藤巧(1984年愛知県生まれ)は、14、15世紀の絵画技法家、チェンニーノ・チェンニーニの『絵画術の書(Il Libro dell’Art)』の研究を起点に、現代につながる材料/メディウム史を紐解きながら絵画材料研究と絵画制作に並行して取り組んでいる。主に人間が扱う材料や人間の行為に関心を持ち、それらを検討、再構築することで絵画などの作品制作を続けている。現在は岐阜を拠点に活動。2000年代中頃より発表を重ねる加藤は、近年、『ニューミューテーション 〜変・進・深化』(京都芸術センター、2018)、『タイムライン――時間に触れるためのいくつかの方法』(京都大学総合博物館、2019)に参加、2020年には『VOCA展2020 現代美術の展望・新しい平面の作家たち』(上野の森美術館)にて作品を発表している。昨年はふたつの個展『Re-touch』(the three konohana、大阪、2021)、『Quarry』(gallery N、愛知、2021)と、大阪でのグループ展『2つの時代の平面・絵画表現―泉茂と6名の現代作家展』(Yoshimi Arts・the three konohana、2021)、ロンドンでのグループ展『SUPERNATURE』(White Conduit Projects、2021)に参加、精力的に発表を続けている。

 


加藤巧《Spinach》2021年 顔料、アクリル樹脂(Paraloid B-72)、
水性樹脂(Jesmonite AC100)、木材 37.6×29.5cm 撮影:高嶋清俊 提供:Yoshimi Arts

 

本展に寄せたテキストの中で、千葉は加藤の制作を「メディウムを介してダイヴしようとすること」と記し、そこに「「絵画が「絵画」として存在する以前に遡る時間、あるいは美術とされる枠を超える領野。あえてメディウムを引き受けながら、なおそこに向かおう」とする加藤の姿勢を見る。そして、企画を練る上で頭の中にあった「いまある判断や批評の枠組みそれ自体からどう逃走することができるか」という問いに対し、加藤の制作を通じて、長年の使用に耐えてきたメディウム=言葉に潜んでいる可能性を見つめ直そうとする。

何者かの運動軌跡がある表面に残っている、その様子を見る。
それぞれの振る舞い(㲈運動軌跡)には、運動の種別ごとに、用途ごとに、場面ごとに、「動詞」が割り当てられている。表面に現れている強弱、方向、材料の状況、使用された道具、などから、その振る舞いがどのようであったのかが観察される。もしくは、その振る舞いは「どのようにもあり得たのか」。
日々は振る舞いの集積でできているが、その行為のそれぞれを振り返り、つぶさに見ることができるだろうか。行動はどうであるのか。日々残し、または残ってしまう運動の軌跡は「どのようにもあり得るのか」。

(加藤巧「To do」本展プレスリリースより)

 


加藤巧《Soil Layer》2021年 顔料、カゼイン、アクリル樹脂(Paraloid B-72)、
水性樹脂(Jesmonite AC100)、木材、アルミ材 120×35cm


加藤巧《Stroke #02》2018年 顔料、卵黄、乾性油、グリセリン、アクリル樹脂、二水石膏、亜麻布、木材 20×183cm 撮影:大島拓也

 


関連情報
加藤巧「If it were」
2022年7月2日(土)- 7月16日(土)
gallery N 神田社宅
https://www.f-g-n.jp/
開廊時間:13:00–20:00(初日は18:00開廊。最終日は18:00閉廊)
休廊日:日、月、祝
展覧会URL:https://www.f-g-n.jp/exhibition/if-it-were.html
※7月2日は19:00よりオープニングトークを開催。
ゲスト:蓮沼昌宏(美術家)

 


αMプロジェクト2022 判断の尺度(企画:千葉真智子)

vol.1|髙柳恵里
2022年4月16日(土)- 6月10日(金)
vol.2|加藤巧
2022年6月18日(土)- 8月6日(土)
vol.3|荒木優光
2022年8月27日(土)- 10月15日(土)
vol.4|大木裕之
2022年10月29日(土)- 12日17日(土)/23日(金)
vol.5|高嶋晋一+中川周
2023年1月14日(土)- 3月11日(土)

Copyrighted Image