ゲリラガールズ『Reinventing the “F” word: feminism!』@ 倉敷芸術科学大学11号館ZONE、KAG


Guerrilla Girls, One is not enough! © Guerrilla Girls and Courtesy of guerrillagirls.com

 

ゲリラガールズ『Reinventing the “F” word: feminism!』
2020年11月10日(火)- 11月20日(金)
倉敷芸術科学大学11号館ZONE
開場時間:10:00-17:00
休場日:土、日、祝

2020年10月28日(火)- 11月28日(土)
Cafe & BAR KAG(岡山県倉敷市阿知3丁目1-2)
開場時間:9:00-18:00(月、火)、9:00-24:00(水−土)
休場日:日

EEEプロジェクト:http://www.kuragei.com/
展覧会URL:https://guerrilla-girls.kurabiz.jp/?fbclid=IwAR2DibBGj-4uCs7R8qkc1OofCg-WeEoWPmmTMRxDgN688OM8Lqu_lUMYzio
協力:株式会社クラビズ、菅野優香(同志社大学)

 

ゴリラの覆面を身につけ、美術界の構造的な性差別や人種差別を告発する匿名のアーティスト/アクティビスト集団として知られるゲリラガールズの個展『Reinventing the “F” word: feminism!』が、倉敷芸術科学大学の川上研究室のEEE(Education, Education and Education)プロジェクトの一環として、岡山県倉敷市の2会場で開催される。

ゲリラガールズは、1985年の結成以来現在に至るまで、事実とユーモア、インパクトのあるヴィジュアルを武器に、政治、美術、映画、ポップカルチャーなどにおける性差別や人種差別を摘発してきた。美術館周辺を含む公共空間でのアクションをはじめ、ポスターやステッカー、広告などを駆使した多岐にわたる活動には、これまでに55名以上の匿名のメンバーが関わっている。結成のきっかけとなったのは、1984年にニューヨーク近代美術館で開かれた『An International Survey of Recent Painting and Sculpture』。当時の現代美術の最新の動向を紹介すると謳われた同企画に参加した17カ国165名の中に、女性のアーティストはわずか13名しか選ばれておらず(白人以外のアーティストはそれよりも少なく、白人以外の女性のアーティストは誰も選ばれていない)、そうした状況に対する通常のプラカードを使った抗議活動が公衆に対してほとんど影響力を持たなかった。こうした経験を踏まえつつ、当時の美術界の性差別を調査し、翌1985年に美術界の美術館、ギャラリー、批評家、メディアにおけるジェンダー不平等、そして、美術界を含む男女間賃金格差を訴えるポスターを作成し、当時のニューヨークのアートの中心地ソーホー地区の路上に貼り出し、ダンスクラブ「Palladium」で『The Night the Palladium Apologized: An exhibit of 100 contemporary women artists』を開催した。以来、2005年にはヴェネツィア・ビエンナーレ初の女性キュレーターのひとりとなったローサ・マルティネス(ビエンナーレ全体はマリア・デ・コラルとの共同キュレーション)による企画展『Always A Little Further』に参加するなど、大小さまざまな活動を展開(日本国内では1996年にオオタファインアーツが個展を開催)。近年においても、2012年にシカゴのコロンビア・カレッジを皮切りにアメリカ合衆国10箇所以上を巡回した『Not Ready to Make Nice: Guerrilla Girls in the Artworld and Beyond』(2012-2017)や、活動30周年を記念して2015年にマドリッドのMataderoで回顧展『Guerilla Girls 1985-2015』が開かれている。

 


Guerrilla Girls, Do Women Have To Be Naked To Get Into the Met. Museum? (1989) © Guerrilla Girls and Courtesy of guerrillagirls.com

 

本企画を主宰する倉敷芸術科学⼤学の川上研究室が取り組むEEE(Education, Education and Education)プロジェクトでは、これまでにもジョン・バルデッサリやイム・ミヌクをはじめとする国際的に活躍するアーティストとのコラボレーション、プロレタリア美術運動の中で記録映画を監督した厚⽊たか、同運動の結成者で画家の岡本唐貴や、大正期新興美術運動を現代美術の⽂脈で紹介する展覧会企画、キュレーターや批評家、思想家などによる公開講座など、さまざまなアートプロジェクトを⼿がけている。そのほか、東京のキュレトリアル・スペース、アサクサの設⽴当初からのアーティスト・セレクションに関わり、東京⼤学を拠点とした教育プログラム「社会を指向する芸術のためのアートマネジメント育成事業(AMSEA)」での教育プロジェクトの紹介や東京藝術⼤学との共同プロジェクトなども展開している。

 

特別公開講座「ジェンダーと現代アート」
ゲスト:崔敬華(東京都現代美術館 学芸員)
2020年11月14日(土)16:00-17:30
会場:KAG(岡山県倉敷市阿知3丁目1-2)

アフターパーティー
DJ:ACKY、kbt、and more
2020年11月14日(土)18:00-24:00
会場:KAG(岡山県倉敷市阿知3丁目1-2)

 


Guerrilla Girls, The Male Graze © Guerrilla Girls and Courtesy of guerrillagirls.com


Guerrilla Girls, The Male Graze © Guerrilla Girls and Courtesy of guerrillagirls.com


Guerrilla Girls, Don’t let museums(Wealth and Power) (2016) © Guerrilla Girls and Courtesy of guerrillagirls.com

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