並行小舟唄 @ KAYOKOYUKI


竹﨑和征、西村有《twin boat songs #6》2020年

 

並行小舟唄
2020年8月23日(日)- 9月20日(日)
KAYOKOYUKI
http://www.kayokoyuki.com/
開廊時間:12:00-17:00
休廊日:月、火、水、祝祭日

 

KAYOKOYUKIでは、竹﨑和征と西村有のふたりが共同制作したペインティングとドローイングで構成する展覧会『並行小舟唄』を開催する。

2017年秋、竹﨑が故郷の高知県で主催するアートプログラム「現代地方譚」に、西村が参加し、滞在制作をしたことをきっかけに、四国を拠点とする竹﨑と神奈川を拠点とする西村との間で往復書簡ならぬ往復絵画のやりとりがはじまる。相手が見ているであろう風景を想像し、自らの身をそこへ旅させるように、また、架空の人物の舞台を創造するようにして描かれた絵画は、一方から郵送されるペインティングにもう一方が筆を入れて返したり、一方のスタジオでふたりで背中合わせに会話をしながら制作された。

今回は二人の共同制作です。
坂道を登ってアトリエに向かいます。
アトリエには描きかけの絵がいくつもかかっていました。
たくさんの絵の具もあります。
筆もあります。
描きかけの絵をとって徐に筆を入れます。
この場所は白いキャンバスよりも、多くのものを受け入れてくれるようです。
二人交互に、または一緒に。
丘からは綺麗な海、行き交う船が見えていました。
−竹﨑 和征、西村 有

 


竹﨑和征、西村有《twin boat songs #4》2020年

 

竹﨑和征(1976年高知県生まれ)は、絵画、コラージュやインスタレーションの手法を取り入れた実践により、風景の表現の可能性を追求している。MISAKO & ROSENで継続的に個展を重ねるほか、『東海道 新風景 山口晃と竹﨑和征』(ヴァンジ彫刻庭園美術館、2011)、『リアル・ジャパネスク:世界の中の日本現代美術』(国立国際美術館、2012)や『絵画の在りか』(東京オペラシティ アートギャラリー、2014)、『#12 Post-Formalist Painting』(ステートメント、2017)などに参加。また、上述した「現代地方譚」や『囚われ、脱獄』(東京都内6箇所で開催)の企画に携わるなど、多岐にわたる活動を行なう。本展と同時期にはMISAKO & ROSENで個展『盤上の味噌汁、オレンジ』を開催。また、2020年10月には高知県立美術館が高知ゆかりのアーティストを紹介する新シリーズ「アーティスト・フォーカス」の枠組みでの個展を予定している。

西村有(1982年神奈川県生まれ)は、制作過程における気づきや記憶に重きを置きながら、日常生活の断片を複雑に重ね合わせることにより、物語性を帯びた風景をつくりだす。近年は『Project N 61』(東京オペラシティ アートギャラリー、2015)、『あざみ野コンテンポラリーvol.9 今もゆれている』(横浜市民ギャラリーあざみ野、2018)、『アペルト09 西村有 paragraph』(金沢21世紀美術館、2018-19)、『霞はじめてたなびく』(トーキョーアーツアンドスペース本郷、2019)、『VOCA展2019-新しい平面の作家たち-』(上野の森美術館、2019)などで作品を発表。2017年には、具象絵画の可能性を開くことを目的とする絹谷幸二賞を受賞している。また、2020年はパリのCrèvecoeurでの個展も予定している。

 


竹﨑和征、西村有《twin boat songs #3》2020年


竹﨑和征、西村有《twin boat songs (drawing #19)》2020年

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