福岡アジア美術館がレジデンス事業を拡充。日本在住のアーティストも対象に。


ミーラ・ジョージとプッティポン・アルーンペン滞在制作風景

 

福岡アジア美術館は、開館以来その重要な活動のひとつとして継続してきたレジデンス事業の内容を、日本在住のアーティストも対象に加えるなど大幅に拡充し、2022年4月11日より公募を開始した。

福岡アジア美術館のレジデンス事業の歴史は古く、1999年以降アジア広域から100名を超すアーティストや研究者を招聘し、滞在を通じたさまざまな交流により、国際的なネットワークの形成において重要な役割を果たしてきた。本年度より市内の旧中学校校舎にスタジオとギャラリーとカフェを開設し、招聘者数も大幅に拡充。リニューアルしたレジデンス事業もまた、国内外のアーティストが福岡に滞在し、創作活動や作品発表等のさまざまな機会を通じて、アーティスト同士が刺激し合い、福岡から世界へと活躍の場を広げるのを支援するとともに、市民との美術交流を推進することにより、現代アートや異文化に対する理解を醸成し、地域文化の質的向上に努めていく。

新しいレジデンスプログラムの対象者は、「現代アートにおける活動実績が認められ、かつ将来の国際的な活躍を期待される者」「日本での日常生活が可能な程度の日本語、もしくは英語が話せる者」「美術関係機関、美術団体等からの推薦が得られる者」。また招聘対象の枠組みは、海外アーティスト(海外在住者で日本国籍を有する者は除く)、国内アーティスト(日本在住者で国籍不問)、福岡アーティスト(福岡市または近郊に在住し、自宅から週5日程度、指定のスタジオに通うことができる者)の3つに大きく分かれ、各2人/組程度、全体では4人から6人のアーティストの招聘が予定されている。滞在期間は2022年9月から12月(90日以内)あるいは2023年1月から3月(60日以内)。招聘されたアーティストには枠組み(海外/国内/福岡)に応じて、制作場所および宿泊施設が提供されるほか、渡航費や宿泊費、生活費、創作活動および美術交流活動のための経費などが支援される。

応募期間は、2022年4月11日から2022年5月31日まで。募集要項や実施要綱は、福岡アジア美術館の公式ウェブサイトから直接ダウンロード可。

 

福岡アジア美術館レジデンス事業https://faam.city.fukuoka.lg.jp/residence/requirement/

 


ブー・キム・トゥー作品展示風景


ドン・サルバイバ滞在制作風景

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