山口情報芸術センター[YCAM]では、2003年の開館以来、メディアテクノロジーを軸とした新しい表現の探求を続け、展覧会や公演、ワークショップや映画上映など、幅広いアプローチで山口から世界に向けて発信してまいりました。
近年、情報メディアを巡る環境も大きく変化しました。スマホをはじめとした情報通信機器は、報道などの情報を取得するだけでなく、写真やメッセージを利用者同士が相互に送り合うなど、より個人の生活に密着してきたと言えます。しかし一方では、個人の趣味嗜好に沿った情報提供により、利用時間の長時間化と、広告売上の向上を目指すシステム設計全体が、社会的分断やメディア依存症といった新たな課題も呼び起こしています。環境から得る情報によって私たちのアイデンティティが形作られているならば、これらの新たな課題に対し、アーティストや研究者らとともに創造的かつ、批評的に捉え直す必要があります。
YCAMはイベント開催、事業運営を通じて、私たちにとってメディアとはなにか?という問いを考え続けます。そして作品の制作と発信により地域の文化と人材を育み、山口の魅力を高めることへと繋げていきます。一連の活動にぜひご参加ください。
『山口情報芸術センター[YCAM]2025年度事業ラインナップ』プレスリリースはこちら
アダム・キナー&クリストファー・ウィレス『MANUAL(マニュアル)』
2026年1月23日(金)~25日(日)、30日(金)~2月1日(日)開催
Performance of MANUAL at OFFTA, 2022. Performer: Hanna Sybille Müller.
Photograph by David Wong