なつやすみの美術館12 妻木良三「はじまりの風景」

 

妻木良三《境現の襞 III》2006 年 個人蔵

 

 

さまざまな美術の楽しみ方を体験する「なつやすみの美術館」シリーズ。
12回目のゲストは、和歌山県湯浅町出身の美術家・妻木良三(1974‒ )さんです。妻木さんの作品には、波や雲、海岸や山を思い起こさせる柔らかなかたちが、主に鉛筆を用いて描き出されています。それらは具体的な情景というよりも、どこかであり/どこでもない、時間や場所の制限を超えて存在する原初的な世界への入口であるようにも感じられ ます。こうした世界へのつながりを、妻木さんは日々ため池のほとりや浜辺を歩くなかで見つける化石や骨、ウニの殻など、さまざまな自然物のなかにも見出します。イメージの源泉としての自然と原初的な世界の共通点。妻木さんが見つけた「はじまりの風景」を、当館所蔵品とあわせて紹介します。

 

日和崎尊夫《詩画集『卵』より 1. 見つめる・・・》1970 年 和歌山県立近代美術館蔵
岸田劉生《『天地創造』より 欲望》1914 年(1975 年刷) 和歌山県立近代美術館蔵

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妻木良三《ZONE I》 2017‒2022 年 個人蔵
妻木良三《境景 VI》2013 年 個人蔵

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場 和歌山県立近代美術館 2階展示室
会期 2022年07月05日(火)~09月04日(日)
開館時間 9時30分〜17時[入場は16時30分まで]
休館日 月曜日(ただし、7月18日は開館し、翌19日休館)
観覧料 一般 520(410)円、大学生 300(260)円 ( )内は 20 名以上の団体料金
*高校生以下、65歳以上、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料
*7月23日、8月27日(毎月第4土曜日) は「紀陽文化財団の日」として大学生無料
*8月7日、9月4日(毎月第1日曜日)は入館無料
主催 和歌山県立近代美術館
関連事業 和歌山県立近代美術館のサイトをご覧ください

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