ディーン・ボーエン展 Dean Bowen オーストラリアの大地と空とそこに生きる私たち Australia: Land, Sky, Birds and Creatures

群馬県立近代美術館では2023年7月8日(土)から 8月27日(日)まで、「ディーン・ボーエン展 オーストラリアの大地と空とそこに生きる私たち」を開催いたします。

 

展覧会チラシ

 

オーストラリアのメルボルンを活動の拠点とするディーン・ボーエン(1957- )は、さまざまな表現方法とその豊かな想像力とユーモアで、オーストラリアという大地のもつ風土と自然と宇宙、そこに生きる大きなものと小さなものたちを表現してきたアーティストです。

ロイヤルメルボルン工科大学で版画を学び、のちさまざまな職業に就くもみずからの創作活動への意欲は衰えず、ヨーロッパへ渡って版画工房で研鑽を積みました。フランスでは「アール・ブリュット」の大家ジャン・デュビュッフェの作品とその表現のあり方を知ることになります。

やがて、オーストラリアで最高位ともいわれるフリマントル版画賞グランプリ(1994)、さらに大阪版画トリエンナーレで特別賞を連続受賞(1994│1997)しますが、版画や絵画だけでなく、彫刻や廃材からつくるアサンブラージュにも、表現の可能性を見いだすようになりました。彫刻の多くはまるでボーエンの版画作品から飛びだしてきたような「どこか平面的」な立体であり、アサンブラージュ(寄せ集め)であり、あまたのセルフポートレートともいえるでしょう。

また、ボーエンは幼時から身のまわりに生息する生きもの、オーストラリアに固有の動物たちにも親しみをおぼえました。自刻像の頭に載るハリモグラは祖母がボーエンのツンツンと逆立つ髪をハリモグラに喩えたことから生まれたものですし、彼の作品には、ワライカワセミ、コアラ、ウォンバットのほか、架空の鳥や昆虫までたくさん登場します。さらには、人々の暮らす家と、自動車や飛行機、船といった乗り物もしばしば登場しますが、それらは私たち人間の「どこか遠くへ旅立ちたい」という願いを表してもいるようです。

私たちの周りに広がる果てしない世界へ、南半球のオーストラリアでアーティスト・ボーエンの創作の冒険はつづきます。本展では、版画80 点のほか、油彩や水彩、ブロンズ彫刻、アサンブラージュ、アーティストブックなど、全150 点をご紹介します。カラフルで可愛らしいモチーフをとおした、彼の自然や命へのまなざしをおたのしみください。

 

会期
2023年7月8日(土)~ 8月27日(日)

開館時間
9:30-17:00 *入館は16:30まで

休館日
月曜日(ただし7月17日、8月14日は開館)、7月18日(火)

観覧料
一般 800円 / 大高生 400円
*中学生以下は無料
*障がい者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料

会場
群馬県立近代美術館 展示室1

主催
群馬県立近代美術館

特別協力
ギャルリー宮脇

企画協力
アートプランニングレイ

後援
オーストラリア大使館

協力
日本航空

 

トークイベント
「ディーン・ボーエンの魅力」
登壇者:宮脇豊(ギャルリー宮脇)、友井伸一(徳島県立近代美術館学芸員)、太田佳鈴(群馬県立近代美術館学芸員)
日時:8月12日(土)14:00-15:30
場所:2階講堂 定員:100名 申込不要、参加無料

学芸員による作品解説会
日時:7月15日(土)、8月2日(水)14:00-15:00
場所:展示室1 申込不要、要観覧料

「こども+おとな+夏の美術館」
会期:7月22日(土)~8月27日(日)
夏休み期間中、子供から大人まで楽しめる様々な体験活動やワークショップをおこないます。
詳細は当館ホームページをご覧いただくかお問い合わせください。

 

群馬県立近代美術館
370-1293 群馬県高崎市綿貫町992-1
TEL 027-346-5560
URL https://mmag.pref.gunma.jp/

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