エットレ・ソットサス《カールトン》1981年(デザイン/製作)、製作:メンフィス・ミラノ、石橋財団アーティゾン美術館 © Erede Ettore Sottsass
エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる
2026年6月23日(火)–10月4日(日)
アーティゾン美術館
https://www.artizon.museum/
開館時間:10:00–18:00(金曜は20:00まで)※入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、7/20、9/21は開館)、7/21、9/24
展覧会担当:杉本渚(石橋財団アーティゾン美術館学芸員)、田所夏子(石橋財団アーティゾン美術館学芸員)
展覧会URL:https://www.artizon.museum/exhibition_sp/sottsass2026/
アーティゾン美術館は、20世紀イタリアデザインを代表するデザイナーとして世界的に知られるエットレ・ソットサスの日本初の大回顧展「エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」を開催する。近年、新たにデザイン分野の作品収集にも注力する石橋財団が形成した初期から晩年におよぶ100点を超えるコレクションに、倉俣史朗やミケーレ・デ・ルッキといった盟友たちの作品を加え、一挙に公開する同館初のデザイン展となる。
エットレ・ソットサス(1917–2007)は、合理性や機能性を追求するのではなく、人間のより本質的な感性を揺さぶろうとする、しばしばポストモダンと評される新しいデザインを生み出した。1917年にオーストリアのインスブルックに生まれ、建築家の父の仕事の関係でイタリアのトリノに移り住み、1939年にトリノ工科大学で建築学の学位を取得する。第二次世界大戦従軍後、ミラノを拠点にデザイナー・建築家としての本格的なキャリアを開始すると、1950年代から60年代にかけてオリベッティ社やポルトロノーヴァ社のために名作デザインを次々に生み出し、注目を浴びる。60年代後半には世界的な反体制の機運をうけた「ラディカル・デザイン」の潮流の只中で、東洋美術やポップアートなどに着想を得ながら極めて斬新な創作に取り組み、70年代前半にミラノでの仕事を突如中断し、スペインのカタルーニャ地方の荒野を放浪しながらコンセプチュアルな写真を撮影して過ごし、「デザイン」とは何かを哲学的に探求。1981年に国際的なデザイナー集団「メンフィス」を結成し、大胆な色彩と形態による革新的なデザインの数々でセンセーションを巻き起こした。85年頃にメンフィスを離脱して以降も遊び心溢れる挑戦的なデザインをつくり続け、2007年に90歳で他界。生誕100周年の2017年には欧米の美術館を中心に大規模な回顧展が開催され、その評価はますます高まっている。存命中に倉俣史朗や立石大河亞など多くの日本のデザイナー、アーティストたちと交流し、たびたび訪日して日本の文化にも親しんでいた。
エットレ・ソットサス《モービル MS. 180》1959-63年頃(デザイン/製作)、製作:ポルトロノーヴァ、石橋財団アーティゾン美術館 © Erede Ettore Sottsass
エットレ・ソットサス《マラバール》1982年(デザイン/製作)、製作:メンフィス・ミラノ、ビトッシ、石橋財団アーティゾン美術館 © Erede Ettore Sottsass
エットレ・ソットサスの創作の軌跡を紹介する国内初の大規模回顧展となる本展では、ユニークな形態と斬新な色づかいのキャビネット、高さ3メートルにも達する陶器を積み上げた柱状のオブジェ、大胆な構造と繊細な美しさが共存するガラス器、「デザイン」を問うコンセプチュアルな写真作品など、その唯一無二の創意を余すところなく公開。副題にも使用した「魔法がはじまるときにデザインがはじまる」という言葉に表れる、合理的であることや機能的であることといった従来のモダンデザインのあり方に囚われない自由な創作の姿勢を、「1950年代後半―イタリア企業との協働」「1960年代―デザインの実験」「1970年代―デザインをめぐる放浪」「1980年代―メンフィスの時代」「1990年代―飽くなきデザインの冒険」の5つの時代区分で展開していく。
同時開催は、「瀧口修造 書くことと描くこと」。同館が所蔵する163点(他の作家との共作含む)の半数余りを一挙に公開するとともに、パウル・クレーやマルセル・デュシャン、ジョアン・ミロをはじめとする関連作家の作品、あわせて約140点の展観を通して、「書く」ことを通じて世界と対峙してきた瀧口において、「描く」こととはいかなる行為であったのかという問いを再考する。
エットレ・ソットサス《花瓶no.4》2006年(デザイン/製作)、製作:ギャラリー・モーマンス、ジーノ・チェネデーゼ・エ・フィリオ、ファン・テッテローデ・ガラス・スタジオ、石橋財団アーティゾン美術館 © Erede Ettore Sottsass
エットレ・ソットサス《花瓶no.17》2006年(デザイン/製作)、製作:ギャラリー・モーマンス、ジーノ・チェネデーゼ・エ・フィリオ、ファン・テッテローデ・ガラス・スタジオ、石橋財団アーティゾン美術館 © Erede Ettore Sottsass
関連イベント
土曜講座
第1回「時代の道標、エットレ・ソットサスの人生とデザイン(仮)」
2026年7月18日(土)14:00–15:30(13:30開場)
講師:佐藤和子(女子美術大学客員教授、金沢美術工芸大学名誉客員教授)
会場:アーティゾン美術館 3階レクチャールーム
定員:80名(事前予約制、先着順)
参加費:無料
※申込受付開始:2026年6月23日(火)11:00 予定
第2回「オブジェからの旅ー1970年代のエットレ・ソットサス(仮)」
2026年8月22日(土)14:00–15:30(13:30開場)
講師:池野絢子(青山学院大学准教授)
会場:アーティゾン美術館 3階レクチャールーム
定員:80名(事前予約制、先着順)
参加費:無料
※申込受付開始:2026年7月21日(火)11:00 予定
第3回「エットレ・ソットサスの”魔法”と”デザイン”(仮)」
2026年9月5日(土)14:00–15:30(13:30開場)
講師:杉本渚(アーティゾン美術館学芸員)
会場:アーティゾン美術館 3階レクチャールーム
定員:80名(事前予約制、先着順)
参加費:無料
※申込受付開始:2026年7月21日(火)11:00 予定
同時開催
瀧口修造 書くことと描くこと
2026年6月23日(火)–10月4日(日)
アーティゾン美術館 5・4階展示室
https://www.artizon.museum/exhibition_sp/takiguchi2026/
