ガブリエル・オロスコ『目に見える労働』@ RAT HOLE GALLERY


©Gabriel Orozco courtesy of the artist and Rat Hole Gallery [参考画像]

ガブリエル・オロスコ『目に見える労働』
2015年11月20日(金)-2016年3月20日(日)
RAT HOLE GALLERY
http://www.ratholegallery.com/
開館時間:12:00-20:00
※オープニング・レセプション:11月20日(金)18:00-20:00

東京都現代美術館での個展も記憶に新しいメキシコ出身のアーティスト、ガブリエル・オロスコの個展『目に見える労働』がラットホールギャラリーで開催される。

ガブリエル・オロスコは1962年ハラパ(メキシコ)生まれ。80年代後半より、思惟と職人的な技術に基づく新しいコンセプチュアリズムの形を提示することで頭角を現す。以降も日常の中の詩的なるものや偶然性に着目した作品を世界各地で発表、90年代以降の現代美術を代表するアーティストのひとりとして国際的に知られている。近年では、2009年から2011年にかけて、ニューヨーク近代美術館を皮切りに、バーゼル市立美術館、ポンピドゥー・センター、テート・モダンを巡回する大規模な回顧展が開催された。2015年前半には東京都現代美術館で個展『ガブリエル・オロスコ展-内なる複数のサイクル』を開催。写真作品や「La DS」(1993)などを発表した。これまでにメキシコシティ、ニューヨーク、パリをはじめとする世界各地で生活、制作を続けてきたオロスコは、2015年初頭より東京に滞在している。

本展では、日本の伝統的な大工仕事である継手に着目した新作を発表する。継手とは、釘やボルトを使うことなく木材を接合させる技術で、精巧で入り組んだ労働の結晶、そして自然と幾何学が融合する地点として捉えることができる。オロスコは継手に費やされた労働を目に見えるようにすることで、かつての建築空間や日本で何世紀にもわたって受け継がれてきた技術、思考プロセスへの関心を引き出そうと試みる。また、古民家や寺の廃材を使った新作を通じて、物質のなかに現れる時間の痕跡だけでなく、彫刻や空間の可能性の拡張を試みる。

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