アジア・アナーキー・アライアンス @ トーキョーワンダーサイト本郷、トーキョーワンダーサイト渋谷、ほか


チェン・ジエレン[陳界仁]「The Route」2006年、シングルチャンネルビデオ、16分45秒

アジア・アナーキー・アライアンス
2014年3月8日(土)-4月20日(日)
トーキョーワンダーサイト本郷、トーキョーワンダーサイト渋谷、ほか
http://www.tokyo-ws.org/
開館時間:11:00-19:00
休館日:月
※オープニング・レセプション:3月8日(土)18:00- @ トーキョーワンダーサイト渋谷(予定)

トーキョーワンダーサイトでは、台湾の若手キュレーター育成を目的とした「インターナショナル・レジデント・リサーチ・アンド・エキシビション・エクスチェンジ・プログラム」の公募審査を経て、選考された關渡美術館チーフキュレーター、ウー・ダークン[吳達坤]による企画展『アジア・アナーキー・アライアンス』をTWS本郷とTWS渋谷を中心に開催する。

ウー・ダークンは映像やサウンドを用いて身体の感覚を喚起させるインスタレーションなどを制作するアーティストとして活動する一方で、2008年以降、展覧会企画にも携わり、2011年に企画した『Republic without People』(高雄市美術館)は第10回台新藝術奨審査員特別賞を受賞している。そのほか、台北のアート・オルタナティブスペース「VT Artsalon」の立ち上げに携わる。

本展は、グローバル化の過程においてあらゆる境界線が曖昧になりつつある世界において、アジア諸国が前世紀からの西洋的概念の広範化に伴い、言論の欠如を受け入れてきた状況、現代美術においても、いまだ西洋美術が世界の中心にあり、アジアの現代美術が亜流として添え物のように語られる状況に波紋を投じるべく、アジアで直面しているさまざまな問題を集結し、アートの文脈で発信する。本展企画者のウー・ダークンは、2012年にトーキョーワンダーサイトの協力のもと、東京に滞在、調査を行っており、本展はその成果を発表するものでもある。


ヂャン・リーレン[張立人]「Battle City EP1」2012年、シングルチャンネルビデオ、6分56秒

参加アーティストには、第47回ヴェネツィア・ビエンナーレ台湾館代表作家・ヤオ・レイヅォン[姚瑞中]、台湾でのビデオアート制作の先駆け的存在で、2012年の恵比寿映像祭にも出品しているユェン・グァンミン[袁廣鳴]、冷戦・戒厳令政権下の台湾で、ゲリラスタイルのパフォーマンスやアングラの展覧会を実施してきたチェン・ジエレン[陳界仁]といった台湾出身で60年代生まれのアーティストのほか、2012年に福岡アジア美術館にてレジデンス滞在経験のあるチェン・チンヤオ[陳擎耀]や昨年、国立国際美術館で開催された『夢か、現か、幻か』に出品していたドゥ・ペイシー[杜珮詩]をはじめ、ヂャン・リーレン[張立人]、チェン・ジンユエン[陳敬元]、イエ・ヂェンユー[葉振宇]といった70年代、80年代生まれの台湾出身アーティストが参加。さらに、インドネシア生まれのジョンペット・クスウィダナント、中国生まれのユニット、スン・ユァン+ポン・ユゥ[孫原+彭禹]が出品する。また、本展開催に先駆けて、西京人や坂口恭平を招いて非公開で実施された「東京湾ボート会議」のドキュメントも、本郷、渋谷の両会場で上映される。


スン・ユァン+ポン・ユゥ[孫原+彭禹]「開けゴマ」2012年、ミクストメディア

会期中にはTWS本郷とTWS渋谷のほか、都内のサテライト会場にて、映像作品の上映会など関連企画を実施予定。詳細はトーキョーワンダーサイトウェブサイトを参照。また、本企画は今年5月に關渡美術館に巡回。上述したアーティストに加え、会田誠、坂口恭平、照屋勇賢、潘逸舟、森村泰昌、ディン・Q・リー、ジュンホ・チョン、スッティラット・スパパリンヤの作品が展示される予定。

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