ローラ・オールドフィールド・フォード『八百万の神』@ 現代美術センターCCA北九州 CCAギャラリー


©現代美術センターCCA北九州+ローラ・オールドフィールド・フォード 写真:三浦賢一

ローラ・オールドフィールド・フォード『八百万の神』
2016年12月21日(水)-2017年1月27日(金)
現代美術センターCCA北九州 CCAギャラリー
http://cca-kitakyushu.org/
開廊時間:10:00-17:00(土曜は12:00-17:00)
休廊日:日、祝、冬季休廊(12/29-1/3)

現代美術センターCCA北九州では、ロンドンを拠点にアーティスト兼ライターとして、都市や郊外化などの問題に、シチュアシオニスト的な手法を交えつつ学際的なアプローチで取り組むローラ・オールドフィールド・フォードの個展『八百万の神』を開催している。

ローラ・オールドフィールド・フォードは1973年ハリファクス(イギリス)生まれ。2007年にロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートを修了。2005年から2009年にかけて、シチュアシオニストの「漂流」という手法により、ロンドンの各地域の心理地理学地図を作成したZINE「Savage Messiah」を自費出版する。(2011年にはVersoから出版された。)2009年にはSavege Messiah全10号などを出品した個展をロンドンのHales Galleryで開催。2014年はテート・ブリテンの企画展『Ruin Lust』やStanley Picker Galleryでの個展で作品を発表。2015年には企画展『Itinerant Code』(テンスタ・コンストハル)、2016年には個展『Chthonic Reverb』(Grand Union、バーミンガム)を開催している。彼女の作品には、政治活動やサブカルチャーへの参加、とりわけ抗議行動などの自身の経験が描かれるが、最近では、宗教的熱狂や民族主義、階級問題について厳しく精査するような作品へと向かっている。

本展では、新しいオーディオ作品と、一連の歩きや「漂流」から生まれるドローイング、コラージュ、大判のポスターを組み込んだインスタレーションを発表。1970年代の北部イングランドで彼女自身が願った未来と、北九州を重ねつつ、八幡の製鉄所、小倉のアーケード街や市場、そして皿倉山麓の傾斜地に立ち並ぶ住居に焦点を当てて制作活動を展開した。展覧会タイトルの「八百万の神」の無限の領域は、フォードにとっての来るべき新たな未来のアナロジーとして存在している。

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