ボスコ・ソディ『Rhus Verniciflua』@ SCAI THE BATHHOUSE


ボスコ・ソディ「Untitled」2015年、漆紙にミクストメディア、97 x 61 cm

ボスコ・ソディ『Rhus Verniciflua』
2015年9月11日(金)-10月10日(土)
SCAI THE BATHHOUSE
http://www.scaithebathhouse.com/
開廊時間:12:00-18:00
休廊日:日、月、祝

SCAI THE BATHHOUSEでは、さまざまな土地の有機的素材を組み合わせ、その物理的な性質や偶然性を受け入れた制作方法で知られるメキシコ出身のアーティスト、ボスコ・ソディの個展『Rhus Verniciflua』を開催する。

ボスコ・ソディは1970年メキシコシティ生まれ。学生時代にバルセロナに渡り、アントニ・タピエスやジャン・デュビュッフェの影響を受ける。現在はベルリン、ニューヨーク、メキシコシティに拠点を構え、世界各地で訪れた土地の地理的、文化的な条件を参照しながら、化学工学の知識を背景に独自の顔料や素材の探求し、調合された素材による鮮明な色彩や、素材の変形による複雑なテクスチャーを特徴とする巨大な絵画や彫刻を制作している。これまでに、トリノ国際美術館(2007)やブロンクス美術館(2010)、サン・イルデフォンソ美術館(メキシコシティ、2012)などで個展を開催、数多くのグループ展に参加している。日本国内では2007年にトーキョーワンダーサイトの「クリエーター・イン・レジデンス」を通じて滞在制作を行ない、夢創舘(神戸)やタカ・イシイギャラリー京都(2012)などで個展を開催している。

漆の学名「Rhus Verniciflua(ルス・フェルニシフルア)」をタイトルとする本展では、日本文化に根付いた漆を用いた新作を中心に発表する。漆の樹液とそのおが屑を用いた朱と黒の二色の絵画、フィールドリサーチから持ち帰った火山岩に金色の釉薬を施した彫刻など、枯山水にみる岩の役割、または漆器に見られる箔の効果など、制作地である日本の文化的背景と、自然の変化や移り変わりを重視するソディの一貫した思想の融合が提示される。


ボスコ・ソディ「Untitled」2015年、火山岩に釉薬、23 x 26 x 21 cm. Courtesy of Studio Bosco Sodi.

Copyrighted Image