第4回中之島映像劇場 限定と豊穣ーーマイケル・スノウの実験映像ーー


「波長」1967年. Courtesy of the artist
第4回中之島映像劇場 限定と豊穣ーーマイケル・スノウの実験映像ーー
2012年10月27日(土)、28日(日)
国立国際美術館
http://www.nmao.go.jp/

今回で4回目を迎える中之島映像劇場では、「映像とはなにか」「映像を体験する」という問いかけに、実験的な映像作品で知られるマイケル・スノウの作品を通して応答する。
本上映会では、「限定と豊穣」というテーマのもと、1960, 70年代にアメリカの批評家P・A・シトニーが構造映画と呼んだ一連の映像作品が、作品の主題やコンセプト、あるいは技法を限定することによって、作品が研ぎすまされ、深まり、豊かさを生じているという点に注目する。今回上映されるのは構造映画と呼ばれる分野の代表的な映像作家マイケル・スノウの「波長」(1967)と「中央地帯」(1971)の二作品で、どちらの作品もカメラの位置や運動の基軸を限定し、写される対象もわずかなものに絞られた作品である。今回も、こうした普段はなかなか見ることのできない実験的な作品から、映像やその体験の意味を掴むとともに、中之島映像劇場が一貫して取り組む「美術と映像」へと眼を向けさせるプログラムとなっている。
マイケル・スノウは、1929年にカナダのトロントに生まれ、美術、映像、音楽など多岐に渡る領域で活躍している。50年代より欧州、北米を中心に発表を続けるほか、日本国内でも1988年に本格的な個展を原美術館で開催している。1993年にはカナダにてスノウの仕事を多面的に辿る「ザ・マイケル・スノウ・プロジェクト」が実施され、多くの展覧会が開催され、4冊のカタログ/著作集にまとめられた。2000年代に入っても、ポンピドゥーセンター(パリ, 2000)やニューヨーク近代美術館(2005)にて作品を発表し、ホイットニー・ビエンナーレ(2006)にも参加している。

会場:国立国際美術館 B1階講堂
定員:先着130名(当日10時より各プログラムの整理券を配布。1人1枚のみ)
入場無料、全席自由 ※各プログラム入れ替え制

10月27日(土)、28日(日)ともに
11:00- Aプログラム『波長』(16mm, 45min., 1967)
13:00- Bプログラム『中央地帯』(16mm, 180min., 1971)※冒頭15分の解説あり

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