ジュリアン・オピー『Street Portraits』@ SCAI THE BATHHOUSE


_OMP2715.jpg (2014), inlaid and overlaid acrylic panel, 170 x 125 x 3.5 cm approx.

ジュリアン・オピー『Street Portraits』
2014年11月14日(金)-12月20日(土)
SCAI THE BATHHOUSE
http://www.scaithebathhouse.com/
開廊時間:12:00-18:00
休廊日:日、月、祝

SCAI THE BATHHOUSEでは、要素を単純化したポートレイトや、サインやピクトグラムを想起させる人物像を描いた絵画や映像作品で知られるジュリアン・オピーの個展『Street Portraits』を開催する。

ジュリアン・オピーは1959年ロンドン生まれ。ニュー・ブリティッシュ・スカルプチュアが台頭する80年代初頭にキッチュで色彩豊かな彫刻作品で注目を浴びる。90年代に入ると、BLURのアルバムのアートワークに代表されるようなシンプルな点と線が特徴的なポートレイトや、ポーズをとるモデルや街を歩く人々を描いた人物像といったオピー自身の代名詞ともなる絵画、映像作品を世界各地で発表していく。また、東京国立近代美術館に収蔵され、同館2Fロビーで展示されている「日本八景」が歌川広重の風景を想起させるように、日常的な風景だけでなく、既存の媒体の様式や歴史的文脈を取り入れた作品も制作している。

これまでに、2008年の水戸芸術館での大規模な個展をはじめ、日本国内でも表参道プロジェクト(2006)や電通本社ビルの「歩く人」、国立国際美術館(1984、2002)や東京国立近代美術館(1984)の企画展など、美術館内外で発表を行なっている。また、オピーは歌川広重や喜多川歌麿を敬愛し、作品を所有している。

SCAI THE BATHHOUSEで4度目の個展となる本展では、自身の住むロンドンの雑踏や東京の路上で無作為に撮影された人々の顔を題材にした新たなポートレイトのシリーズを発表する。

「制作スタジオから外界を見渡して、いま世界がいったいどんな気分なのかを描写する現代の言語を探しています。これらの作品は、ロンドンと東京、二都市の街頭で集めたイメージを、LEDやビニール、アクリルをなど商業的なメインストリートでみられる画像生成技術と組み合わせて作りました。それは、原始時代から行われてきた人間の描写方法 —顔のイメージを一瞬とめて記録するポートレイト(肖像画)— を、刻石やモザイク画、油彩ではなく現在の素材をつかって、そして象形文字からオールド・マスター、浮世絵、マンガまでに至るアート言語から抽出したかたちなのです。」(ジュリアン・オピー、本展プレスリリースより)

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