『アイ・ウェイウェイは謝らない』
2013年11月30日よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
国際的に活躍するアーティストであり、活動家として知られる艾未未を追ったドキュメンタリー『アイ・ウェイウェイは謝らない』。アメリカ合衆国のナショナル・ボード・オブ・レビュー ドキュメンタリー部門トップ5やサンダンス映画祭審査員特別賞などを受賞し、第62回ベルリン国際映画祭で特別上映された本作が、2013年11月30日よりシアター・イメージフォーラムなどの劇場で公開される。
監督を務めるアリソン・クレイマンは、北京五輪の鳥の巣スタジアム建設に参画しながらも、五輪大会を糾弾し、2008年5月の四川大地震における校舎倒壊と五千人以上の学童の死に関する調査によって中国政府との対立をさらに深めた艾未未を2008年の12月から追っていく。2009年8月、ヨーロッパ初の大規模個展を準備していた艾未未は、深夜の警察による急襲により、脳外科緊急手術を必要とする怪我を負う。その後も私服刑事の尾行や監視、自身の上海スタジオの取り壊し及び非合法的な身柄拘束を経験する。この間、上述したミュンヘンの個展では地震で亡くなった学童たちを追悼する9000個の通学カバンで作られたインスタレーション「追悼」を発表、テート・モダンのタービンホールなどのプロジェクトを実現していく。本作は、母親や弟、友人らによる1980年代のニューヨークでの生活や90年代半ばの彼の北京帰還、その後の彼の影響力などの話を交えつつ、近年の艾未未に起きた出来事を追っていく。
なお、『艾未未読本』(集広舎,2012)の編集及び翻訳、ART iT連載「艾未未のことば」の責任編集を務める牧陽一が、日本語字幕監修を担当している。
公式ウェブサイト:http://www.aww-ayamaranai.com/
シアター・イメージフォーラム:http://www.imageforum.co.jp/theatre/