サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン2016


Serpentine Pavilion 2016 designed by Bjarke Ingels Group (BIG); Design render © Bjarke Ingels Group (BIG)

ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーは今年の夏季限定パビリオンの設計に、ビャルケ・インゲルスを抜擢。さらに、クンレ・アデイェミ、バルコウ・ライビンガー(フランク・バルコウ、レギネ・ライビンガー)、ヨナ・フリードマン、アシフ・カーンの4組に、新しいコミッションとしてサマーハウスの設計を依頼した。

サーペンタイン・ギャラリー・ディレクターのジュリア・ペイトン・ジョーンズによって、2000年にはじまった夏季限定パビリオンの企画は、国際的に知られる建築家の実験的な試みを展開する場として広く知られている。さらに、今回は従来の夏季限定パビリオンに加え、ケンジントン・ガーデンズ内に1734年に建てられたキャサリン妃テンプルに着想を得て、4組の建築家にサマーハウスの設計を依頼。模型やドローイングなどではなく、「実物」を通して、現代の建築を広く紹介する展覧会を開催することとなった。

夏季限定パビリオンを担当するビャルケ・インゲルスは、1974年コペンハーゲン生まれ。デンマーク王立芸術アカデミー、バルセロナ建築大学を経て、レム・コールハースのOMAに就職。2001年にコペンハーゲンに戻り、OMA時代の同僚ジュリアン・デ・スメドとともにPLOTを設立、数多くのプロジェクトで注目を集める。2006年に自身の建築事務所「ビャルケ・インゲルス・グループ(通称BIG)」を設立、持続可能な開発と社会環境を考慮しつつ、遊び心と実用性のバランスのとれた建築を提案している。また、自身の建築のプロセスをグラフィックノヴェル形式の著作『Yes is More』で発表している。2012年には東京・渋谷のGA galleryで展覧会『イエス・イズ・モア—アーキコミック・オン・アーキテクチュアル・エヴォリューション—』を開催している。

ビャルケ・インゲルスのパビリオンのほか、クンレ・アデイェミ、バルコウ・ライビンガー、ヨナ・フリードマン、アシフ・カーンがそれぞれ手掛ける4組のサマーハウスは、6月10日から10月9日まで無料で公開される。

サーペンタイン・ギャラリーhttp://www.serpentinegalleries.org/


Serpentine Summer House 2016 designed by Kunlé Adeyemi – NLÉ; Design render © NLÉ


Serpentine Summer House 2016 designed by Barkow Leibinger; Design render © Barkow Leibinger


Serpentine Summer House 2016 designed by Yona Friedman; Design render © AECOM


Serpentine Summer House 2016 designed by Asif Khan; Architectural model © Asif Khan


過去のパビリオン設計
2015|セルガスカーノ
2014|スミルハン・ラディック
2013|藤本壮介
2012|ヘルツォーク&ド・ムーロン、艾未未
2011|ピーター・ズントー
2010|ジャン・ヌーヴェル
2009|SANAA
2008|フランク・ゲーリー
2007|オラファー・エリアソン、シェティル・トールセン
2006|レム・コールハース(+セシル・バルモンド、アラップ)
2005|アルヴァロ・シザ(+セシル・バルモンド、アラップ)
2004|MVRDV(+アラップ)※実現せず
2003|オスカー・ニーマイヤー
2002|伊東豊雄(+セシル・バルモンド、アラップ)
2001|ダニエル・リベスキンド(+アラップ)
2000|ザハ・ハディド

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