高嶺格『ジャパン・シンドローム~ベルリン編』《パブリックビューイング》2013年10月5日(土)京都市役所前広場 Photo: Tetsuya Hayashiguchi
2014年9月27日より、京都国際舞台芸術祭実行委員会が主催する「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2014」が、京都芸術センター、京都芸術劇場 春秋座(京都造形芸術大学内)など京都市内を中心に開催される。プログラム・ディレクターは橋本裕介。
KYOTO EXPERIMENTでは、国内外から11組のアーティストが選出された公式プログラムやフリンジプログラムなど、舞台上だけの「実験」に留まらず、私たちを取り巻く社会についての思考を鍛え上げ、牽引するであろう可能性を備えたパフォーマンスが展開する。
オープニング公演は、京都芸術センターで上演されるティナ・サッターと彼女がアーティスティック・ディレクターを務めるパフォーマンス・カンパニー「ハーフ・ストラドル」による日本初演作『House of Dance』と、元・立誠小学校で上演される同舞台芸術祭常連の高嶺格による新作『ジャパン・シンドローム〜 step3.“球の外側”』。同作品は2011年から継続される「ジャパン・シンドローム」シリーズ最終章となる。
5回目の開催となる今回は、音楽の分野から多数のミュージシャンが参加する。アヴァンギャルドかつ即興的なサウンドで国内外で活動を続ける「にねんせいもんだい」が、 contact Gonzoが西京極スタジアムで発表する『xapaxnannan(ザパックス・ナンナン):私たちの未来のスポーツ』に生演奏で参加。金氏徹平がパフォーミングアーツと日本美術の一大流派「琳派」との繋がりを探る『四角い液体、メタリックなメモリー』にはオオルタイチ、蓮沼執太が参加する。
Above: 村川拓也『ツァイトゲーバー』 Photo: Ryohei Tomita. Below: 使えるプログラム.
フリンジ企画では、昨年に引き続き羽鳥嘉郎(演出家)による企画「使えるプログラム」と、条件を満たせば、ジャンル不問・審査なしで登録可能な「オープンエントリー作品」を開催。昨年は「オープンエントリー作品」として、『エヴェレットラインズ』を上演した村川拓也は、今年は同作品を下敷きにした『エヴェレットゴーストラインズ』を公式プログラムで発表する。
なお、KYOTO EXPERIMENTでは、観客が舞台空間を目にした瞬間から劇の世界が始まっているという見解のもと、「開場時間」の告知をやめること、また、演目による料金設定の違いを疑問視し、会場ごとに料金を設定するというふたつの取り組みを実施する。舞台上のみならず、運営側からも今日の舞台の在り方を問う姿勢をみせている。
スケジュールおよび各プログラムの詳細は公式ウェブサイトを参照。
KYOTO EXPERIMENT 2014
2014年9月27日(土)-10月19日(日)
http://kyoto-ex.jp/