「笹本晃 ラボラトリー」@ 国立国際美術館

笹本晃《catch or be caught[とるかとられるか]》2025年[東京都現代美術館での展示風景]撮影:丸尾隆一 ©Aki Sasamoto Courtesy of Take Ninagawa, Tokyo

 

「笹本晃 ラボラトリー」
2026年7月19日(日)–11月3日(火・祝)
国立国際美術館
https://www.nmao.go.jp/
開館時間:10:00–17:00(金曜は20:00まで)※入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、7/20、9/21、10/12、11/2は開館)、7/21、9/24、10/13
展覧会担当:植松由佳(国立国際美術館学芸課長)
企画・監修:岡村恵子(東京都現代美術館学芸員)
展覧会URL:https://www.nmao.go.jp/events/event/20260719_sasamoto-aki/

 

国立国際美術館では、2000年代半ばより、彫刻的な思考と身体表現とを行き来しながら制作を続けてきた笹本晃のミッドキャリアを回顧する特別展「笹本晃 ラボラトリー」を開催する。会期序盤および終盤に、アーティスト自身によるパフォーマンスを実施。昨年、東京都現代美術館で開かれた展覧会を元に、国立国際美術館のコレクション作品を加えるなど、一部再構成した展示内容となる。

笹本晃(1980年神奈川県生まれ)は、糸や管、日用品、音、言葉といった多様な要素を組み合わせて空間を組み立て、思考や感情が行き交う回路のようなインスタレーションを構築し、さらに、自らその空間に入り込み、語りや動作を交えたパフォーマンスを試みてきた。その関心は、個人的な記憶や日常の癖といった身近な領域から、近年では自然現象や生態系の観察へと広がっている。また、あらかじめ完成された形を提示するのではなく、出来事が生まれる過程そのものを含めて提示する点が、笹本の実践の大きな特徴に挙げられる。10代で単身渡英した笹本は、その後アメリカに移り、ウェズリアン大学でダンスや美術を学び、2007年にコロンビア大学大学院より芸術学修士号を取得。現在はイェール大学芸術大学院彫刻専攻で教鞭を取り、専攻長を務める。これまでの主な個展に「Sounding Lines」(パラサイト、香港、2024)、「Point Reflection」(クイーンズ美術館、ニューヨーク、2023–2024年)、「Aki Sasamoto: Yield Point」(ザ・キッチン、ニューヨーク、2017)、「Aki Sasamoto: Delicate Cycle」(スカルプチャー・センター、ニューヨーク、2016)など。主な国際展に、第59回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2022)、国際芸術祭「あいち2022」、第3回コチ=ムジリス・ビエンナーレ(2016)、第11回上海ビエンナーレ(2016-2017)、PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015、第9回光州ビエンナーレ(2012)、ホイットニー・ビエンナーレ(2010)、横浜トリエンナーレ(2008)など。2023年にアレクサンダー・カルダーの才能を反映する革新的な彫刻作家に贈られるカルダー賞を受賞。

2026年は既にロンドンのスタジオ・ヴォルテールで個展「Grilled Diagrams」を開催。コネチカット州のオルドリッチ現代美術館でのオルドリッチ・ディセニアル(6月7日〜2027年1月10日)が開幕し、秋以降もミラノのピレリ・ハンガービコッカでの個展(9月17日〜2027年1月17日)、第5回ラゴス・ビエンナーレ(11月28日〜12月20日)が控える。そのほか、北京のUCCA現代アートセンターでは、ニューヨークを拠点に活動し、2025年に他界したラザフォード・チャン(1979–2025)の個展「Rutherford Chang: Hundreds and Thousands」を同館館長のフィリップ・ティナリと共同でキュレーションしている。

 

笹本晃《Do Nut Diagram[ドゥー・ナット・ダイアグラ ム]》2018年(スチル)©Aki Sasamoto Courtesy of Take Ninagawa, Tokyo

 

本展は、ニューヨークを拠点に国際的に活動を展開する笹本晃の初期から近年の作品までを概観できるとともに、東京都現代美術館の展示内容を基盤としつつも、国立国際美術館の空間特性に応じて、笹本自身が考察した作品展示を通じて、作家および作品理解を深める絶好の機会となる。会期序盤および終盤には、《E_O》、国立国際美術館のコレクションで同館の開館40周年記念展「トラベラー:まだ見ぬ地を踏むために」以来のパフォーマンスとなる《Yield Point[降伏点]》、PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015でも披露した《Wrong Happy Hour[誤りハッピーアワー]》、笹本のパフォーマンス/インスタレーション作品の最初期の一例である《Secrets of My Motherʼs Child[母の娘の事実]》という、いずれも東京都現代美術館では上演しなかった4つのパフォーマンスを発表する。

 

笹本晃《E_O》2011年[Take Ninagawa(東京)でのパフォーマンス風景、2012]Photo by Kei Okano ©Aki Sasamoto Courtesy of Take Ninagawa, Tokyo
笹本晃《Wrong Happy Hour[誤りハッピーアワー]》2014年[JTT(ニューヨーク)でのパフォーマンス風景]Photo by Ben Hagari ©Aki Sasamoto Courtesy of Take Ninagawa, Tokyo

 

関連イベント
笹本晃によるパフォーマンス
1.《E_O》
2026年7月19日(日)14:00–
2026年10月30日(金)17:30–
2026年11月1日(日)14:00–
2.《Yield Point[降伏点]》
2026年7月19日(日)17:30–
2026年7月26日(日)17:30–
2026年10月31日(土)17:30–
3.《Wrong Happy Hour[誤りハッピーアワー]》
2026年7月20日(月・祝)14:00–
2026年7月26日(日)14:00–
2026年10月30日(金)14:00–
2026年10月31日(土)14:00–
3.《Secrets of My Motherʼs Child[母の娘の事実]》
2026年7月20日(月・祝)17:30–
2026年7月25日(土)17:30–
2026年11月1日(日)17:30–
会場:国立国際美術館 B3階展示室
定員:1, 3は30名、2, 4は50名
※要観覧券
※14:00からの回は当日10:00から、17:30からの回は当日13:00から整理券配布

 

笹本晃《Yield Point – Diagram 5.4.2017[降伏点 ダイアグラム 5.4.2017]》©Aki Sasamoto Courtesy of Take Ninagawa, Tokyo
笹本晃《Secrets of My Mother’s Child[母の娘の事実]》2009年[チョコレート・ファクトリー・シアター(ニューヨーク)でのパフォーマンス風景]Photo by Arturo Vidich ©Aki Sasamoto Courtesy of The Kitchen, NY and Take Ninagawa, Tokyo

 

アーティスト・トーク
2026年7月25日(土)14:00–15:30
講師:笹本晃(本展アーティスト)
会場:国立国際美術館 B1階講堂
定員:100名(先着順)※要観覧券

ギャラリー・トーク
2026年10月3日(土)14:00–
講師:植松由佳(国立国際美術館学芸課長)
会場:国立国際美術館 B3階展示室
定員:60名(先着順)※要観覧券

※内容が変更になる場合あり。詳細は公式ウェブサイトを参照。

 


同時開催
開館50周年記念プレ企画
コレクション1:私/行為
2026年7月19日(日)–11月3日(火・祝)
国立国際美術館 B2階展示室
https://www.nmao.go.jp/events/event/collection20260719/

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