像の旅 伊藤高志映像実験室
2025年4月12日(土)-5月18日(日)
田川市美術館
https://tagawa-art.jp/
開館時間:9:30–17:30 入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし5/5は開館)、5/7
キュレーション:澤隆志、藤本亜季
展覧会URL:https://tagawa-art.jp/schedule/ito-takashi-film-lab/
田川市美術館では、40年以上にわたり斬新かつ実験的な映像作品を手がけ、国内外の数々の映画祭で作品を上映してきた伊藤高志の美術館初個展「像の旅 伊藤高志映像実験室」を開催する。
伊藤高志(1956年福岡県生まれ)は、九州芸術工科大学で実験映像作家の松本俊夫に師事し、在学中に『SPACY』(1981)を制作。無人の体育館を撮影した約700枚の写真を再撮影した同作が国内外の美術館や映画祭で紹介されるなど国際的に高い評価を受ける。その後もオーバーハウゼン国際映画祭優秀賞を受賞した『ZONE』(1995)をはじめ、数々の映像作品が国内外の国際展や映画祭で評価、上映されてきた。コラボレーション作品も数多く、1996年には横浜美術館の「森村泰昌展/美に至る病・女優になった私」のために森村を主演に『ギ・装置M』を制作。1999年より演出家の太田省吾とともに京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)映像・舞台芸術学科の創設に関わり、ダンサーとの共同作業による舞台芸術作品も多数発表。2016年からは九州産業大学芸術学部で教鞭を執った。
伊藤高志『SPACY』1981年
伊藤高志『ZONE』1995年
数々の映画祭に参加してきた伊藤のキャリアにおける美術館初個展となる本展では、美術館ならではの切り口で、劇場では見ることができないさまざまな角度から伊藤作品の魅力を紹介する。中央展示室では、メディアアーティストの八嶋有司がシステムを設計。3つの壁面をスクリーンに見立て、代表作『SPACY』、『ZONE』、『甘い生活』を展示室全体に広がる映像インスタレーションとして上映。またギャラリーAでは、伊藤の数々の表現方法を実物の撮影装置や絵コンテや、スチール写真などの資料と実際の映像作品を通して解説し、ギャラリーBには九州芸術工科大学(当時)の体育館を広く使用した『SPACY』(1981)の撮影の間合いを、1/1スケールで再現した撮影体験ゾーンを設える。同ゾーンでは指定の位置から写真を撮って、編集し動画にすることで伊藤の制作を追体験できる。さらに同館AVホールでは、毎週日曜に最新作『遠い声』(2024)を含む13作品に伊藤の初期作品をリミックスして制作されたMETAFIVEのミュージックビデオ『The Paramedics』(2021)を加えた計14本の作品を上映。日本を代表する映像作家の「動きの世界」を体感する貴重な機会となる。
伊藤高志『甘い生活』2010年
セレクション上映会
日時:毎週日曜
会場:田川市美術館 AVホール
定員:40名(申込不可)
参加料:無料(要当日観覧券/途中入退場自由)
A|11:00-
『THUNDER』(1982年/5分)、『DRILL』(1983年/5分)、『GHOST』(1984年/6分)、『GRIM』(1985年/7分)、『悪魔の回路図』(1988年/7分)、『ミイラの夢』(1989年/5分)、『ビーナス』(1990年/4分)、METAFIVE『The Paramedics』(MV/2021年/5分)
B|12:00-
『モノクローム・ヘッド』(1997年/10分)、『めまい』(2001年/13分)、『静かな一日・完全版』(2002年/20分)
C|13:00-
『最後の天使』(2014年/33分)
D|14:00-
『零へ』(2021年/72分)
E|15:30-
『遠い声』(2024年/53分)
伊藤高志『悪魔の回路図』1988年
関連イベント
オープニングシンポジウム
2025年4月12日(土)13:30–
パネリスト:伊藤高志、澤隆志、八嶋有司、藤本亜季
モデレーター:工藤健志
会場:田川市美術館 中央展示室
参加料:無料(要当日観覧券)
特別ワークショップ スマホでコマ撮り映像をつくろう!
2025年4月29日(火)13:00–(3時間程度)
講師:伊藤高志
会場:田川市美術館 AVホール
定員:10名
対象:中学生以上
参加料:無料(要当日観覧券)
持ち物:無料アプリ「Stop Motion Studio」をインストールしたスマートフォン
申込方法:4/5より電話(0947-42-6161)にて受付開始