1968年 激動の時代の芸術 @ 静岡県立美術館


北井一夫「「バリケード」より:ヘルメット 日本大学芸術学部内」1968年、作家蔵

 

1968年 激動の時代の芸術
2019年2月10日(日)-3月24日(日)
静岡県立美術館
http://www.spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/
開館時間:10:00-17:30 入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、2/11は開館)、2/12

 

静岡県立美術館では、学生運動や社会運動が世界各地で同時多発的に起こるなど、20世紀後半における歴史の転換点として、しばしば参照される1968年に着目し、同時代の日本の文化状況を振り返る展覧会『1968年 激動の時代の芸術』を開催する。本展は、昨年より千葉市美術館、北九州市立美術館 分館と巡回してきた本企画の最後の展示会場となる。

国際的にも20世紀後半の激動の年のひとつとして記憶される1968年には、日本国内でも全共闘運動が活発化し、社会が騒然とした雰囲気に包まれた。そうした混沌とした時代のなかで、現代美術のみならず、写真、舞台、建築、漫画など周辺領域の作家たちも、既存のスタイルを打ち破るような先鋭的な試みを行なうなど、ジャンルを越えた協力や展開が繰り広げられた。本展では、1968年からちょうど半世紀が経過した2018年の視点から、約400点の作品や資料とともに当時の芸術状況を回顧する。

 


宇野亜喜良 天井桟敷「星の王子さま」ポスター 1968年、ギャラリー360°蔵

 

会期中には、マンガ研究や美術評論など戦後日本文化の研究を専門とするライアン・ホームバーグ(東京大学特任准教授)と『石子順造的世界 美術発・マンガ経由・キッチュ行』(府中市美術館)や『パロディ、二重の声 ――日本の一九七〇年代前後左右』(東京ステーションギャラリー)などの企画を手がけた成相肇(東京ステーションギャラリー学芸員)による対談「漫画と1968『月刊漫画ガロ』を中心に」、木下直之(静岡県立美術館館長)による講座「1968年と明治100年-政治と歴史と文化」、小原真史が監督した「カメラになった男 写真家・中平卓馬」の上映を行なう。

さらに、2月11日には、静岡市美術館で開催中の『起点としての80年代』との企画として、同展出品作家の森村泰昌と木下直之(静岡県立美術館館長)の対談「1968年と1980年代は地続きか?」を開催する。また、前日の2月10日には、静岡市美術館にて、シンポジウム「80年代の美術は今につながるか(仮)」が開催される。

 


菅木志雄「斜位相」1969年、作家蔵、小山登美夫ギャラリー協力

 

関連イベント
対談「1968年と1980年代は地続きか?」
登壇:森村泰昌(美術家)、木下直之(静岡県立美術館館長)
司会:川谷承子(静岡県立美術館上席学芸員)
2019年2月11日(月、祝)14:00-15:30(開場:13:30)
会場:静岡県立美術館1階エントランスホール
※無料、申込不要
※静岡市美術館で前日2月10日に開催される『起点としての80年代』関連シンポジウムについては最下部に記載

対談「漫画と1968『月刊漫画ガロ』を中心に」
登壇:ライアン・ホームバーグ(東京大学特任准教授)、成相肇(東京ステーションギャラリー学芸員)
2019年2月23日(土)14:00-15:30(開場:13:30)
会場:静岡県立美術館講座室
定員:40名程度(先着順)
※無料、申込不要

上映会「カメラになった男 写真家・中平卓馬」
監督:小原真史、2003年(2006年初公開)、91分
2019年3月2日(土)14:00-(開場:13:30)
会場:静岡県立美術館講座室
定員:40名程度(先着順)
※無料、申込不要

館長美術講座「1968年と明治100年-政治と歴史と文化」
登壇:木下直之(静岡県立美術館館長)
2019年3月9日(土)14:00-15:30(開場:13:30)
会場:静岡県立美術館講座室
定員:40名程度(先着順)
※無料、申込不要

北井一夫と考える「2020年代のアーティスト像」
北井一夫×村上仁一「これらかの写真家」
講師:北井一夫(写真家)、村上仁一(日本カメラ副編集長)
2019年3月9日(土)10:00-15:00(開場:10:00)
会場:静岡県立美術館 実技室
定員:20名程度(先着順)
申込先:http://www.spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/program/detail/260

北井一夫×千葉由美子「アートマーケットとの付き合い方」
講師:北井一夫(写真家)、千葉由美子(Yumiko Chiba Associates ディレクター)、実川暢宏
2019年3月10日(土)10:00-15:00(開場:10:00)
会場:静岡県立美術館 実技室
定員:20名程度(先着順)
申込先:http://www.spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/program/detail/259

学芸員によるギャラリートークなど、その他の情報は公式ウェブサイトを参照。

 

 


 

起点としての80年代
2019年1月5日(土)-3月24日(日)
静岡市美術館
http://www.shizubi.jp/
開館時間:10:00-19:00 入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、1/14、2/11は開館)、1/15、2/12

関連イベント
シンポジウム「80年代の美術は今につながるか(仮)」
登壇:峯村敏明(美術評論家)、篠原資明(高松市美術館館長)、森村泰昌(美術家)、林道郎(上智大学教授)
司会:以倉新(静岡市美術館学芸課長)
2019年2月10日(日)14:00-17:00(開場:13:30)
会場:静岡市美術館 多目的室
定員:70名(要申込、応募多数の場合は抽選)
無料
申込方法:静岡市美術館公式ウェブサイトまたは電話(054-273-1515)での問い合わせ

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