Emerging 2018 @ トーキョーアーツアンドスペース本郷


千原真実「Untitled」2018年、アクリル、油彩、アルミ板、キャンバス、42.5×45.5cm

 

Emerging 2018
2018年7月14日(土)-2018年9月24日(月)
第1期|7月14日(土)-8月12日(日)
第2期|8月25日(土)-9月24日(月)
トーキョーアーツアンドスペース本郷
http://www.tokyoartsandspace.jp/
開館時間:11:00-19:00 入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし7/16、9/17、9/24は開館)、7/17、8/13-8/24(展示替え)、9/18

 

トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)は、トーキョーワンダーウォールの2013年度展から2016年度展の入賞者および入選者を対象とする公募で選ばれたアーティスト6名を2期にわたって紹介する展覧会『Emerging 2018』を開催する。

千原真実、清水総二、中野由紀子の作品を紹介する第1期は、7月14日から8月12日まで開催。千原真実(1985年熊本県生まれ)による「Oscillate/deviate」では、平面作品を構成する枠や余白、展示室の窓といった境界により、変わっていく景色や人間の記憶の可視化を試みる。清水総二(1983年三重県生まれ)の「Doublethinkwise」では、ジョージ・オーウェルの小説『1984年』から「二重思考(Doublethink)」という概念を展示室内の空間構成に引用し、付随する文脈によって異なる定義を与えられるオブジェクトを配置することで、作品を見るという行為について問い直す。中野由紀子(1989年東京都生まれ)による「見すごしているもの」では、身のまわりの風景や事物を描き、輪郭に沿って切り抜いたドローイングと、対象を抽象化したペインティングを並べて展示することで、記憶というフィルターによる景色の変容を表現する。第1期の初日のオープニング・トークには、 出展作家のほか、国立新美術館研究員の米田尚輝がゲストとして参加する。

 


清水総二、世田谷美術館区民ギャラリーでの展示風景、2015年、撮影:椎木静寧


中野由紀子「昔の日記、通勤と散歩」2018年、アクリル、紙、サイズ可変

 

8月25日から9月24日までの第2期では、堀園実、福田絵理、平田尚也の3名が展示。堀園実(1985年静岡県生まれ)による「なみうちぎわの協和音」では、海辺で拾った流木、石などを粘土に置き換え、質感や色、文字などの情報を抜き取ることで、物事の差異を生み出す要因を不明確にし、視認から解釈にいたる行為を問い直す。福田絵理(1988年東京都生まれ)による「その世界に触れたとき、それゆえ、」では、幼少期に外の世界に感じた恐怖を出発点に、そこから身を守るような家や室内を主題とした作品を描き、作家自身の内面に没入していくような展示空間を構成する。空間、時間、物理性をテーマに「∃, Parallels, Invulnerability」と題した展示を行なう平田尚也(1991年長野県生まれ)は、インターネットから収集した3Dオブジェクトに動きや変化を加えて、物語性のある映像作品を制作することで、リアリティの拡張における可能性を探る。第2期の初日のオープニング・トークは、出展作家に加え、東京国立近代美術館研究員の桝田倫広をゲストに迎えて行なわれる。

 

関連イベント
第1期 オープニング・トーク
千原真実、清水総二、中野由紀子
ゲスト:米田尚輝(国立新美術館 研究員)
2018年7月14日(土)16:30-18:00
会場:トーキョーアーツアンドスペース本郷

第2期 オープニング・トーク
堀園実、福田絵理、平田尚也
ゲスト:桝田倫広(東京国立近代美術館 研究員)
2018年8月25日(土)16:30-18:00
会場:トーキョーアーツアンドスペース本郷

 


堀園実「なみうちぎわの協和音」2018年、粘土、サイズ可変


福田絵理「壁」2017年、油彩、キャンバス、130×194cm


平田尚也「Repetition game」2017年、HDビデオ、5分00秒

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