新たなアートフェア「Tokyo Gendai」が7月に横浜で開催


 

2023年7月7日から9日にかけて、アジア太平洋地域で複数の国際アートフェアを主催するThe Art Assemblyが日本で新たに設立したアートフェア「Tokyo Gendai」が、横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)で開催する(VIPプレビューは7月6日)。国内外から74軒のギャラリーが出展するほか、ゲストキュレーターによる展示セクションや国内の芸術文化財団の活動を紹介するセクション、トークセッションプログラムなど、多彩なイベントを開催。また、東京・天王洲のオフィシャルフェアパートナーの寺田倉庫では、7月7日から10日にかけて「TENNOZ ART WEEK」を開催する。

Tokyo Gendaiは、名称通り「現代(Contemporary)」をテーマに掲げるアートフェア。2020年12月と2021年2月の関税法基本通達一部改正により、保税地域でのアートフェアの実施が可能となったことを受け、開催期間中の会場全体を保税地域として使用する許可を取得し、世界水準を掲げるTokyo Gendaiにとって重要となる、海外ギャラリー及び関係者の日本市場参入の障壁を引き下げた。

展示の核となる「Galleries」には、サラ・ルーカスやカティ・ヘックを出品するセイディ・コールズHQ、トム・ウェッセルマンやトゥー・ヴァン・トランを出品するアルミン・レッシュをはじめとする海外拠点のギャラリーをはじめ、奈良美智や五木田智央などを出品するブラム&ポーのような日本国内に支店を持つギャラリー、スカイ・ザ・バスハウス、タカ・イシイギャラリー、アノーマリーなど、42軒のギャラリーが参加。新人または中堅のアーティスト(1〜2名)の作品を展示する「Hana」、著名な、または歴史的に重要なアーティスト(1〜2名)あるいはテーマに基づく展示を条件とする「Eda」、NFTやアニメーション、映画、AR、VRなど、デジタルメディアを中心とした展示となる「Tane」とともに、Tokyo Gendaiの展示セクションを構成する。

同会場の「Tsubomi」セクションでは、笠原美智子(アーティゾン美術館副館長)と山田裕理(東京写真美術館学芸員)がキュレーションを手がけ、日本の女性アーティストを紹介する展示「Life Actually: The Work of Contemporary Japanese Women Artists」を開催。複数のアーティストがそれぞれ取り組む問題やテーマが共鳴し合う新たな空間の創出を試みる。また、「Ne」セクションでは、大林財団、福武財団、吉井財団、小田原文化財団、タグチアートコレクションによるショーケースを展開し、アートと社会の結びつきを強化し、より多様で包括的な視点の提供を目指す。そのほか、トークセッションプログラムには、片岡真実(森美術館館長)、大林剛郎(大林組取締役会長、大林財団理事長)、南條史生(森美術館特別顧問、十和田市現代美術館総合アドバイザー、弘前れんが倉庫美術館特別館長補佐、アーツ前橋特別館長)、名和晃平(彫刻家)らが登壇予定。

 

 

また、フェア期間の7月7日から10日の4日間にわたって、オフィシャルフェアパートナーの寺田倉庫は、Tokyo Gendaiと連携し、特別イベント「TENNOZ ART WEEK」を天王洲アイルで開催する。CADAN(一般社団法人日本現代美術商協会)のメンバーギャラリーが集い、各々、個展形式の展示を行なう「CADAN:現代美術2023」(会場:WHAT CAFE、T-LOTUS M)や、高橋龍太郎コレクションを紹介する「ART de チャチャチャ -日本現代アートのDNAを探る-」(会場:WHAT MUSEUM)をはじめとする数々の企画を開催。さらに、女性性を核に身体性、ジェンダー、記憶、儀式など異なるテーマを横断し、従来の形式にとらわれない舞台、映像、インスタレーションを創作してきた、ピアニスト/アーティストの向井山朋子が、新作インスタレーション・パフォーマンス「fugurante」(会場:G3-6F)を発表。端役、エキストラを意味する「fugurante」と題した本作を通じて、観客を舞台の縁があいまいな空間、表現者との境界が次第に溶け出す時間の中へと誘う。

 

Tokyo Gendai
2023年7月7日(金)-7月9日(日)※7月6日(木)はVIPプレビュー
https://tokyogendai.com/
横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)
開場時間:11:00-19:00(ただし、7/9は17:00まで)
チケット販売サイト:https://artsticker.page.link/tg2023

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