

広島城からはじまる3つのヒストリー
今から400年前の1619年(元和5年)、浅野家初代広島藩主・浅野長晟(ながあきら)が広島城に入城し、以後1871年(明治4年)の廃藩置県まで浅野家は広島城を居城とし、安芸広島国を治めていました。現在の広島城は戦後再建されたものですが、もともとは戦国時代、毛利輝元によって築城され、江戸時代末には別名「鯉城」と呼ばれるようになり、今と変わらずたくさんの人たちに親しまれていました。
当館では市内外で実施される多彩な記念事業のひとつとして、広島城が「鯉城(りじょう)」と呼ばれていることに端を発する特別展示とワークショップを、オーギカナエと平野薫、2人の作家を招いて実施します。
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会期:2019年10月1日(火)~10月20日(日)
開館時間:10:00-17:00
観覧無料
休館日:月曜日(ただし、10月14日(月・祝)は開館)、10月15日(火)
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オーギカナエ
佐賀生まれ、福岡在住のアーティスト。武蔵野美術大学短期大学部で美術を学びました。オーギさんはチャーミングな移動式茶室をつくって、美術館のアプローチに運んできます。その名は「スマイル」。浅野長晟が別邸の庭園として縮景園をつくらせて、そこで茶をゆったりと楽しんでいたように、どうぞ笑顔で、自由な茶の心を感じてみてください。
平野薫 (ひらの・かおる)
長崎生まれ、広島在住のアーティスト。広島市立大学で美術を学びました。広島県内のとある蔵で大切にしまわれていた2体の鯉のぼりに出合った平野さんは、それらを糸の一本一本まで解いてから再構成し、作品にしました。今回の展示では、黒と赤の鯉のぼりを美術館内に泳がせてみます。いつか誰かといっしょに見た鯉のぼりの記憶が、心地よくくすぐられることでしょう。