アブソリュート・チェアーズ 現代美術のなかの椅子なるもの


ローザス《Re: ローザス!》2013-2024 年(継続中)、アンネ・ファン・アールスホットによる《Re:ローザス!》ワークショップ「マリア・ボードシャプ・リセウム(MABO)が《ローザス・ダンス・ローザス》を踊る」カーイテアター、ブリュッセル、2013 年 ©️Anne Van Aerschot Courtesy of Rosas

 

アブソリュート・チェアーズ 現代美術のなかの椅子なるもの
2024年7月18日(木)-9月23日(月・振休)
愛知県美術館
https://www-art.aac.pref.aichi.jp/
開館時間:10:00–18:00
休館日:月(ただし、8/12、9/16、9/23は開館)、8/13、9/17
主催:愛知県美術館、中日新聞社
協力:株式会社国際デザインセンター
展覧会公式URL:https://www-art.aac.pref.aichi.jp/exhibition/000440.html
一般 1,500(1,300)円
高校・大学生1,300(1,100)円
中学生以下無料
※( )内は前売券および 20 名以上の団体料金です。
※上記料金で本展会期中に限りコレクション展もご覧になれます。

 

椅子の機能は、座る姿勢を支えるというだけにとどまりません。権威の象徴として表されることもあれば、安楽や拘束のための道具となることもあり、また複数が寄り集まることでコミュニケーションの場を⽣み出すこともある椅子。椅子は多くのデザイナーや建築家の創造性を喚起する究極のテーマであると同時に、アーティストにとっても魅力的なモチーフとなってきました。アーティストたちは椅子と結びつく多様なイメージをとらえ、作品を通じて社会の中の不和や矛盾、個人的な記憶や他者との関係性などを浮かび上がらせてきました。現代美術における椅子は、日常で使う椅子にはない極端なあり⽅、逸脱したあり⽅によって、私たちの思考に揺さぶりをかけます。

本展では、こういった作品を「アブソリュート(絶対的・究極的)」な椅子と呼ぶことにして、主に戦後から現代までの平面・立体・写真・映像・ダンスなど幅広いジャンルの作品約80点における「椅子なるもの」の表現に着目し、椅子という⾝近な存在から社会や人間の有り様を考察します。

 


ミシェル・ドゥ・ブロワン《樹状細胞》2024 年


副産物産店《Absolute Chairs #1_rodinʼs crate》2024 年、作家蔵


檜皮一彦《walkingpractice/CODE: Evacuation_drills[SPEC_MOMAS]》2024 年、作家蔵

 

関連イベント
ダンスワークショップ「《Re: ローザス!》を踊る!」
ローザス創設メンバーの⼀人・池田扶美代を講師として招聘。本展出品作《Re: ローザス!》のための椅子を使ったダンスを踊り、撮影した映像が作品の⼀部として展⽰されます。
2024年7月23日(火)15:00–16:30 レクチャー(Aグループ)
2024年7月24日(水)10:30–12:00 レクチャー(Bグループ)、15:00~16:30 レクチャー(Cグループ)
2024年7月25日(木)13:30–16:00 成果発表(全グループが集まりリハーサル・ダンス発表・動画撮影)
講師:池田扶美代
会場:愛知芸術劇場⼤リハーサル室(愛知芸術文化センター地下2階)
対象:小学校4年⽣以上のどなたでも
※レクチャー(7月23日もしくは24日)と成果発表(7月25日)の2日ともに参加できる⽅を対象とします。
定員:各回30名 ※参加無料・要申込(先着順・定員に達し次第、受付終了。申込⽅法については、当館ウェブサイトをご覧ください。)
申込締切:7月9日(火)
共催:愛知県芸術劇場
後援:ベルギー⼤使館

同時期開催
愛知県芸術劇場「池田扶美代―Rosasレパートリークラス」
2024年7月21日(日)、7月22日(月)、7月23日(火)、7月24日(水)、7月25日(木)
対象:ダンス・舞台経験者(ジャンル不問)で、全日程に参加可能な⽅
共催:愛知県美術館
主催・問い合わせ先:愛知県芸術劇場 052-211-7333

ワークショップ「walkingpractice / CODE: Knitting_record [SPEC_ APMoA]
檜皮⼀彦(本展出品作家)と共に、⾞椅子の⾞輪の回転を動力にしてマフラーを編む「⾞いす編み機」を連れて名古屋の街を歩きます。「⾞椅子編み機」は地面の凸凹を目地の乱れとしてマフラーに記録する作品です。作品に実際に触れながら、街のバリアについて考えてみませんか。
2024年7月27日(土)10:30–12:30、15:00–17:00
対象:どなたでも
集合場所:愛知県美術館ロビー
定員:各回8名 ※要申込(先着順・定員に達し次第、受付終了)
申込締切:7月13日(土)

ワークショップ「副産物産店と椅子なるものを作ってみよう」
副産物産店(本展出品作家、矢津吉隆・⼭田毅)と⼀緒に、本展の開催地となった埼玉と愛知のアーティストのアトリエや美術⼤学で収集した廃材/副産物を使って、座れそうなものを作ります。2人のこれまでの活動や作品についてレクチャーを聞いたあとで、色々なかたち・素材の副産物でどのようなものができるか考えます。最後は自分が作った「椅子なるもの」について解説していただきます。
日時:8月18日(日)13:30–15 :30(13 :00開場)
対象:小学校4年⽣以上のどなたでも
集合場所:アートスペースE・F(愛知芸術文化センター12階)
作業場所:チケット売り場横スペースおよび屋外庭園(愛知芸術文化センター10階)
定員:15名 ※参加無料・要申込(先着順・定員に達し次第、受付終了)
申込締切:8月4日(日)

対談「木下知威×伊藤亜紗 椅子と芸術と⾝体」
木下知威(本展カタログ寄稿者、歴史学者)と伊藤亜紗(美学者)が本展について語り合います。
日時:8月31日(土)13:30-15:00(13:00開場)
登壇者:木下知威(本展カタログ寄稿者、歴史学者)、伊藤亜紗(美学者)
モデレーター:鵜尾佳奈(当館学芸員)
会場:アートスペースA(愛知芸術文化センター12階) ※聴講者向け⼿話通訳あり
定員:180名 ※申込不要・聴講無料。開始時刻に会場にお集まりください。

ギャラリートーク(学芸員による展示説明会)
7月19日(金)18:30-19:10、8月11日(日)、8月17日(土)、9月14日(土)各回11:00-11:40
会場:愛知県美術館展⽰室内
定員:各回先着30名 ※申込不要・チケットをお持ちのうえ、開始時刻にロビーにお集まりください。

 


潮田登久子《マイハズバンド》1981 年/2023 年、作家蔵


渡辺眸《東大全共闘 1968-1969》1968-69 年/2014 年、作家蔵

 

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