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椹木野衣 美術と時評 69:再説・「爆心地」の芸術(35):國府理『水中エンジン』とその分身

連載目次 「國府理 水中エンジン redux」(後期展)、2017年、アートスペース虹の展示風景 撮影:Tomas Svab インディペンデント・キュレーターの遠藤水城から「國府理(こくふ・おさむ)『水中エンジン』再制作プロジェクト」なる企画について聞かされたのは、昨年の秋口のこView More >

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椹木野衣 美術と時評 68:再説・「爆心地」の芸術(34)南極建築と日常/非日常のポール・シフト

連載目次 昭和基地中心部 写真提供:国立極地研究所 銀座で立ち寄ったとある展示の帰り、京橋の駅から地下鉄に乗ろうとリクシルのビルの前を通ると、2階のギャラリーで「南極建築 1957–2016」と題する展覧会をやっているのに気づいた。すごいタイトルだ。少し急いでいたが、見逃せないとView More >

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椹木野衣 美術と時評 67:再説・「爆心地」の芸術(33)殿敷侃と「逆流」する反・風景

連載目次 殿敷侃「BARRICADE IWAKI」1988年 いわき市立美術館での展示風景 写真提供:広島市現代美術館(以降すべて) 私がまだ20代だった頃、生前の殿敷侃(とのしきただし)に一度だけ会って話を聞いたことがある。いつのことかはっきりと思い出せないのだが、場所は都内だView More >

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椹木野衣 美術と時評 66:再説・「爆心地」の芸術(32)終わらない国際展 ー Don’t Follow the Wind近況(3)

連載目次 福島県双葉郡大熊町、2017年1月 撮影:赤城修司 ©︎ Shuji Akagi 原発事故による放射能汚染で福島県浜通り地方を中心に出されていた避難指示(居住制限区域、避難指示解除準備区域)が、去る3月 31日の午前0時から4月1日午前0時にかけ、帰還困難区域を除くほとView More >

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65:再説・「爆心地」の芸術(31)終わらない国際展 ー Don’t Follow the Wind近況(2)

連載目次 大林宣彦(写真中央)。『HOUSE』(1977年)撮影現場にて 提供:PSC/大林宣彦事務所 大林宣彦監督のことは、もちろん以前から知っていた。特に中学生の時、地元の劇場で初日に駆け込むようにして見た『HOUSE ハウス』(1977年)の衝撃は、とんでもなく大きかった。View More >

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64:再説・「爆心地」の芸術(30)終わらない国際展 ー Don’t Follow the Wind近況(1)

連載目次 福島県の帰還困難区域で開催中の“見に行くことができない展覧会”=「Don’t Follow the Wind」 が始まって、もうじき2年が経過しようとしている(2015年3月11日から開始)。会場は全域にわたって依然、東京電力福島第一原発から放出された放射性物質による汚View More >

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63:2016⇔2017 回視と展望

連載目次 飴屋法水「何処からの手紙」(茨城県北芸術祭2016)は、参加者が茨城県北の実在郵便局に葉書を送り、招待状風の手紙を受け取ることで始まる。写真は、手紙の1つに導かれ辿り着く久慈川のほとり。 ほぼ一年前の2015年末、本欄では「2015年回視 — 『ベスト展覧会』の対岸からView More >

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62:再説・「爆心地」の芸術(29)種差デコンタ2016(3)

連載目次 八戸市美術館「赤城修司+黒田喜夫——種差デコンタ2016」展示風景(会場3階) © ICANOFカリ 写真提供:ICANOF (承前)では、放射性物質のカリオキバとはいったいどこにあるのか。カリオキバは、<仮置き場>であることで、原理的に「仮」の存在である。しかし同時にView More >

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61:再説・「爆心地」の芸術(28)種差デコンタ2016(2)

連載目次 八戸市美術館「赤城修司+黒田喜夫——種差デコンタ2016」展示風景(会場1階) © ICANOF 写真提供: ICANOF それにしても、福島市内のカリオキバとその痕跡を寡黙な撮影を通じて記録し続ける赤城修司と、忘れられた前衛詩人にして「ことばの内乱者」、黒田喜夫(きおView More >

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60:再説・「爆心地」の芸術(27)種差デコンタ2016(1)

連載目次 八戸市美術館「赤城修司+黒田喜夫——種差デコンタ2016」展示風景(会場1階) © ICANOF 写真提供: ICANOF(以降すべて) 8月の末、釜山ビエンナーレ2016のキュレーションのため滞在していた韓国から一時帰国し、息つく間もなく新幹線で青森、八戸へと向かったView More >

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