
岡﨑乾二郎 ― 視覚のカイソウ
2019年11月23日(土)- 2020年2月24日(月・祝)
豊田市美術館
https://www.museum.toyota.aichi.jp/
開館時間:10:00-17:30
休館日:月(ただし、1/13、2/24は開館)、年末年始(12/28-1/4)
豊田市美術館では、2017年に同館のコレクションを使いながら、抽象芸術が本来もっていた現実的で具体的な力を明らかにし、一元的なモダニズムの美術史観を軽やかに翻す展覧会『抽象の力―現実(concrete)展開する、抽象芸術の系譜』を企画監修した岡﨑乾二郎の多岐にわたる作品と幅広い活動の全貌を紹介する個展『岡﨑乾二郎 ― 視覚のカイソウ』を開催する。
その旺盛な活動で幅広い世代にさまざまな影響を与えている岡﨑乾二郎(1955年東京都生まれ)は、1970年代後半に作品発表を開始する。以来、南天子画廊やガレリア フィナルテでの継続的な個展のほか、第12回パリ・ビエンナーレ(1982)、『戦後日本の前衛美術−−Scream Against The Sky』(グッゲンハイム美術館、サンフランシスコ近代美術館、1994-95)、個展『ART TODAY 2002』(セゾン現代美術館、2002)など、国内外で展示機会を重ねる。2009年から2010年にかけては、東京都現代美術館で1980年代の立体作品から最新の絵画まで俯瞰する特集展示が開かれた。制作活動に並行して、灰塚アースワーク・プロジェクトにおける長期的な修景保存活動、四谷アート・ステュディウム(2002〜2014)における教育活動、第8回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展(2002)での日本館ディレクターや『ET IN ARCADIA EGO 墓は語るか 彫刻と呼ばれる、隠された場所』(武蔵野美術大学美術館、2013)などの展覧会企画といった多角的な活動も展開してきた。また、主な著書に、芸術選奨文部科学大臣賞(評論等部門)を受賞した『抽象の力 近代芸術の解析』(亜紀書房 2018)、『ルネサンス−経験の条件』(文春学藝ライブラリー、文藝春秋、2014)、『芸術の設計―見る/作ることのアプリケーション』(フィルムアート社、2007)、谷川俊太郎との共著に絵本『ぽぱーぺ ぽぴぱっぷ』(クレヨンハウス、2004)がある。
岡﨑にとって、2002年のセゾン現代美術館以来17年ぶりとなる美術館での大規模個展となる本展は、豊田市美術館のほぼ全館を使用し、大小さまざまなな部屋ごとに次々と展開する展示構成となる。岡﨑が作品発表をはじめたばかりの1979年に横浜市民ギャラリーで発表した〈かただみのかたち〉を約40年ぶりに展示するほか、新作絵画、新作彫刻に加え、新たなタイル作品やドローイングを含め、その多岐にわたる作品が一堂に会す。また、主著『ルネサンス−経験の条件』で明晰な分析を行なった「ブランカッチ礼拝堂壁画」もAR(拡張現実)の技術を使って再現する。
関連イベント
岡﨑乾二郎講演会 ※既に受付終了
2019年12月22日(日)14:00-
会場:豊田市美術館 1F講堂
定員:150人(要事前申込・先着順)


