松澤宥「消滅の幟」スイス・フルカ峠にて 1984年 個人蔵
在る表現−その文脈と諏訪
2016年8月7日(日)-9月11日(日)
茅野市美術館
http://www.chinoshiminkan.jp/museum/
開館時間:10:00-18:00(8/7は10:30からの開展式後に開場)
休館日:火
茅野市美術館では、諏訪地域出身の4人の作家、松澤宥、辰野登恵子、宮坂了作、根岸芳郎の作品を紹介する展覧会『在る表現−その文脈と諏訪』を開催する。
松澤宥(1922-2006)は64年の「オブジェを消せ」という啓示以来、物質と人類の消滅や反文明という主張を掲げた言葉による作品制作に取り組む。本展では、初公開となるパステル画を含む絵画、詩、立体作品、言葉による作品の展示、パフォーマンスのビデオの上映を行なう。辰野登恵子(1950-2014)は95年に東京国立近代美術館で史上最年少かつ女性として初めての個展を開催するなど、現代日本を代表する画家のひとりとして、独自の抽象表現を探求し続けた。本展では、パリの版画工房IDEMで現地の職人とともにつくりあげたリトグラフの晩年作を含む、多彩な作品を展示する。宮坂了作(1950-)は高松次郎塾を経て、カリフォルニア芸術大学に進学。帰国後は地図の色(青、緑、茶のバリエーション)を用いた絵画作品に取り組んでいる。本展では、大文字焼きに着想を得て留学中に実施した「A・ファイア・フェスティバル」の記録写真のほか、地図に関連しつつさまざまに展開した作品群を展示。根岸芳郎(1951-)は武蔵野美術大学を経て、ボストン美術館附属美術学校に入学し、水性アクリル絵具と地塗りなしのキャンバスを使った絵画制作をはじめる。本展では2016年制作の新作を含む90年代以降の作品を発表する。
会期中には、複数の美術講座や、宮坂、根岸によるギャラリートークや美術教室を開催する。
辰野登恵子「Untitled 92-8」1992年 練馬区立美術館蔵
関連企画
美術講座「はじめての現代美術」
講師:山梨俊夫(国立国際美術館館長)
2016年8月20日(土)14:00-
会場:茅野市民館アトリエ
無料
美術講座「辰野登恵子の絵画」
講師:南雄介(国立国際美術館副館長)
2016年8月27日(土)15:00-
会場:茅野市民館アトリエ
無料
作家によるギャラリートーク
話し手:宮坂了作(画家)
2016年8月28日(日)14:00-
会場:茅野市美術館
無料(要展覧会チケット)
作家によるギャラリートーク
話し手:根岸芳郎(画家)
2016年9月4日(日)14:00-
会場:茅野市美術館
無料(要展覧会チケット)
美術講座「松澤宥の軌跡をたどる」
進行:嶋田美子(美術家、60年代研究)
出演:伊丹裕(美術家:Thinking artist)、小倉正史(美術評論家)、春原敏之(美術家)、長沼宏昌(写真家)、渡辺彰(詩人)
2016年9月10日(土)14:22-
会場:茅野市民館アトリエ
無料
※上記以外の関連企画は、公式ウェブサイトを参照。
宮坂了作「風景(四つの点)」1991年 作家蔵
根岸芳郎「12-7-11」2012年 作家蔵