2013年度特別展スケジュールのお知らせ

広島市現代美術館、2013年度特別展スケジュールを公開しました。
当館、広島県立美術館、ひろしま美術館の3館が初めて共同で開催する「アート・アーチ・ひろしま2013」をはじめ、アトリエ・ワンによる大規模な個展など、広島から発信する要注目なプログラムの数々にご期待ください。

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日本の70年代
2013年4月20日(土)〜7月7日(日)
1968年から70年代初頭にかけて、学生闘争の激化や大阪万博の熱狂など熱い時代を迎えていた日本。表現することを疑い原点を探る試みや時代の動きを敏感に捉えた個性的で斬新な雑誌が多く現れます。70年代後半には時代の雰囲気が一変し、原点からの再出発を目指す絵画が復権し、パルコや西武美術館を中心に発信された華やかなデザインが時代を彩りました。本展は60年代終わりから80年代初頭までの70年代を中心とした時代の精神を、美術、デザイン、建築、写真、演劇、音楽、漫画など、多岐にわたる分野の作品・資料によって回顧します。


《日本万国博覧会 せんい館・外観と大看板》1970
写真撮影:遠藤正、写真提供:松本俊夫

サイト—場所の記憶、場所の力—
2013年7月20日(土)〜10月14日(月・祝)
広島にゆかりの深いイサム・ノグチの作品のひとつに、丹下健三から平和記念公園のために依頼されながらも完成する機会を見なかった原爆死没者慰霊碑案(1952)があります。この幻の作品に始まり、場所(=サイト)の記憶に触発された美術表現、場所の携える物語を可視化する作品を、現代のアーティストの試みを中心に紹介していきます。本展は広島市現代美術館、広島県立美術館、ひろしま美術館の広島市内3館で会期を合わせて初めて開催するアート・プログラム「アート・アーチ・ひろしま 2013」のための展覧会です。


西京人《Welcome to Xijing-Xijing Immigration Service》2012

フランシス・アリス展
2013年10月26日(土)〜2014年1月26日(日)
メキシコを拠点に活動するフランシス・アリス(1959年ベルギー生まれ)は、街を歩くことから日常に遍在する社会問題に目を向け、これを寓話化し浮かび上がらせます。建築を学び、映像、絵画、写真など多岐にわたる表現によって詩的な作品世界を作り上げるアリス。歩く、という決して特別でない行為を通じ、人々の生活とそれと切り離せない政治的な課題をも映し出します。本展はメキシコで制作された代表的な初期作品から、2つの大陸、異なる文化を繋ぐジブラルタル海峡をテーマにした新作まで幅広く紹介します。


フランシス・アリス《川に着く前に橋を渡るな》2008 ジブラルタル海峡 Photo:Jorge Golem

アトリエ・ワン展
2014年2月15日(土)〜
アトリエ・ワンは、塚本由晴(1965〜)と貝島桃代(1969〜)によって1992年に結成されて以来、建築設計のみならず、展覧会、書籍、ワークショップ、都市景観など、幅広い活動を繰り広げてきました。本展覧会では、建築作品やフィールドワークのプレゼンテーションだけでなく、彼らが「マイクロ・パブリック・スペース」と呼ぶ、ユニークな機能を持つ小さな建築や家具によるインスタレーションも含めた展示により、その多彩な活動を紹介します。


アトリエ・ワン《メディアポッド》2005

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