〈コレクション展〉ビルヂング 美術という建築


マーティン・クリード 《作品番号 1018》2009
Photo: Nobutada Omote

ヒロシマで、築き、創造する形と試みに美術を通して着目する

広島市現代美術館では、美術と建築、建築と美術の関係を、当館のコレクションより60年代から現代までの美術の潮流を振り返り、アーティストたちの様々な試みからひもとくコレクション展「ビルジング 美術という建築」を開催します。

本展では触発しあう美術と建築について、3つの柱から探求します。「彫刻という建築」ではミニマリズムやもの派などの試みから美術作品の建築的な構築性と空間に対する思索に目を向けます。「イマジナリー/アンビルドな建築世界」では絵画、版画、映像といったアーティストの想像力から生み出される虚構、自由に展開するイマジナリーな建築世界を、そして「都市への介入」では建築物の有機的な集合体である都市空間に介入し、ルーティンな日常に亀裂を入れ、既成概念を揺るがす社会的な視点を孕んだ作家の挑戦を紹介します。

昨年の大震災で圧倒的な自然の力は人々の日常とそれを営んできた街を容赦なく飲み込みました。大きな喪失から復興に向かったヒロシマで、本展は築き、創造する美術の形と試みに目を向けるものです。

<出品作家>
飯田善國、井上武吉、小沢剛、金氏徹平、川俣正
菅木志雄、杉本博司、灰谷正夫、湯原和夫、横溝静
クリスト、マーティン・クリード、ドナルド・ジャッド
ゴードン・マッタ=クラーク、李禹煥 ほか

:::::: 展覧会の詳細は当館ウェブサイトをご覧ください ::::::
http://www.hcmca.cf.city.hiroshima.jp/web/main/collection2012-1.html

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会期:2012年3月16日(金)〜6月24日(日)
会場:広島市現代美術館 B展示室
料金:一般 360(280)円、大学生 270(210)円、高校生 170(130)円
   ※( )内は30名以上の団体料金

関連プログラム 小沢剛「関係性の美学」再考/参加型アートを考える

1990年代に出現し脚光をあびた「参加型」「サイトスペシフィック」な 作品。その潮流を牽引してきたアーティスト、小沢剛をゲストに、参加型作品制作の動機、90年代の美術シーンの状況、さらに現在に至る美術を巡る変化、問題点などを対話形式でお話しします。

日時:2012年3月17日(土)14:00〜15:30
講師:小沢剛(アーティスト)
モデレータ:神谷幸江(広島市現代美術館)
会場:ミュージアムスタジオ
※参加無料、申込不要


菅木志雄《集結性と領界性》1995


小沢剛《イワンのバカハウス》2003-
Photo: Yamamoto Masato(SOSOUP)


金氏徹平《Tower (Movie)》2009
©Teppei Kaneuji
Courtesy: ShugoArts

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