〈特別展〉サイト—場所の記憶、場所の力—


西京人《ようこそ西京に-西京入国管理局》2012

広島、そして世界の様々な場所(サイト)の記憶を表現する。

広島中心部に架かる平和大橋をデザインしたことで知られるイサム・ノグチ(1904-1988)。広島と関わりの深いノグチの作品に、平和記念資料館を設計した丹下健三の依頼により手がけた原爆死没者慰霊碑案がありました。この案は実現を見ずに幻に終わります。本展はこのノグチ作品のように、場所(=サイト)の記憶に触発された美術表現に目を向け、場所の携える物語を可視化する作品を、現代のアーティストの様々な試みによって紹介します。歴史の一側面を形にする記念碑とは視点を違え、身の回りに眼差しを向け、ささやかな詩的瞬間をとらえながら映像、写真、インスタレーションなど多様な手法で新たな造形へと挑戦する美術—モニュメントとは異なる作品のありかた—の可能性を探求していきます。

〈出品作家・グループ〉
フランシス・アリス、川俣正、木村友紀、桑久保徹、
トニコ・レモス・アウアド、ゴードン・マッタ=クラーク、
イサム・ノグチ、マイケル・ラコウィッツ、田口行弘、照屋勇賢、
西京人(チェン・シャオション+ギムホンソック+小沢剛)

:::::: 展覧会の詳細は美術館ウェブサイトをご覧ください ::::::
https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/site/

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会期 2013年7月20日(土)~10月14日(月・祝)
開館時間 10:00〜17:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日 月曜日 ※ただし祝休日の場合は開館し、翌日休館

関連プログラム

●30mins.アーティスト・トーク・マラソン
サイト展参加作家が次々出演。作品について、活動について、アーティスト自身が語る連続トークです。
日時・出演:
2013年7月20日(土)
11:00 西京人(パフォーマンス)
11:30 トニコ・レモス・アウアド
14:00 桑久保徹
14:30 木村友紀
15:00 照屋勇賢
※参加無料、申込不要

●田口行弘 ストップモーション映像を作る!
参加作家・田口行弘によるワークショップ。生活を豊かにするのに絶対欠かせない個人的な必需品をひとつ持参してください。これを撮影し制作する、ストップモーション映像作品の制作に加わってくれる方を募集します。
日時:2013年8月3日(土)10:00〜16:00(予定)
対象:中学生以上
定員:20名
※参加無料、要事前申込(7月22日(月)必着、詳細は下記リンクから)

●イサム・ノグチのヒロシマ・プロジェクトを読み解く
幻に終わったノグチのモニュメント、原爆死没者慰霊碑案はどんな構想だったのか? ノグチの目指した「場」の解釈を様々な資料をまじえ、パブリック・アートの視点から、アーティスト・岡崎乾二郎が検証します。
日時:2013年8月31日(土)14:00〜15:30
講師:岡崎乾二郎(造形作家、批評家)
※参加無料、申込不要

●学芸員によるギャラリー・トーク
担当学芸員が展示室を回りながら作品の解説をします。
日時:2013年7月27日(土)、10月5日(土)14:00〜15:00
※要展覧会チケット、申込不要


イサム・ノグチ《広島の原爆死没者慰霊碑(模型)》1952/1991 広島市現代美術館蔵 ©The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum


マイケル・ラコウィッツ《見えない敵は存在するはずがない(再発見、行方不明、盗難シリーズ)(部分)》2009 Courtesy of Lombard Freid Gallery


フランシス・アリス《巻く/戻す》(ジュリアン・デヴォー、アジマル・マイワンディとの共同制作)2011

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