タン・ディシン @ オオタファインアーツ

タン・ディシン
2014年7月5日(土)-8月9日(土)
オオタファインアーツ
http://www.otafinearts.com/
開廊時間:11:00-19:00
休廊日:日、月、祝

オオタファインアーツでは、昨年、上海現代美術館、ユーレンス現代美術センターへの企画展に参加し、今秋の光州ビエンナーレへの参加も予定されている上海在住のアーティスト、タン・ディシンの個展を開催する。

タン・ディシンは1982年杭州生まれ。中国の美術界や社会に通底する問題をアイロニカルに批評するパフォーマンスや絵画、インスタレーションを発表し、中国現代美術の新世代を代表するアーティストとして広く認知されつつある。

本展では、タン・ディシンの活動を日本で初めて紹介する展覧会として、5点の絵画と3点の過去のパフォーマンスの記録映像に加え、会期初日には、作家自身によるライブ・パフォーマンス「Rest is the Best Way of Revolution(休息は最高の革命である)」が行なわれる。同作品は、観客の胴体に石膏ギプスをとりつけ、なかば強制的に作品の一部にするという作品であり、前述した上海現代美術館での企画展でも発表しており、社会や美術界の不安定なシステムそのものの演出を試みる。記録映像では、「I Will Be Back Soon(すぐに戻ります)」、「Reed(葦)」、「Act of God(不可抗力)」を紹介。「Act of God」はタンの活動の中でも知名度が高い作品で、2010年の上海万博博覧会の期間中に地下鉄の線路に飛び込み、その身体のうえを電車がすり抜けるまでの様子をビデオ撮影している。また、パフォーマンスとは一見全く異なる表現にみえる絵画作品は、諧謔に富み、互いを補完し示唆し合うものと位置づけられ、タン自身、絵画というメディウムで「自らの身体が忘れてしまった自分自身の一部を追及している」と述べている。

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