大竹伸朗「既憶景」@ 宮浦ギャラリー六区


「網膜(虫の記憶)」1990年

大竹伸朗「既憶景」
2014年6月27日(金)-2015年1月12日(月、祝)
宮浦ギャラリー六区、直島
http://www.benesse-artsite.jp/miyanoura-gallery6/
開館時間:10:00-18:00 最終入館は閉館30分まで
休館日:月 ※ただし、祝日の場合は開館し、翌日休館

ドクメンタ13や第55回ヴェネツィア・ビエンナーレといった国際展への参加、昨年は丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、高松市美術館での個展開催と、精力的な活動の続く大竹伸朗の個展『既憶景』が直島・宮ノ浦地区の宮浦ギャラリー六区にて開催される。

大竹伸朗は1955年東京都生まれ。80年代より圧倒的な質量の制作を絵画、立体、写真、印刷物、音などあらゆる方法で続け、現代美術のみに留まることのない多彩な活動を展開している。2006年には東京都現代美術館全館を使って、2000点を超える膨大な作品を展示した回顧展『全景』を開催。近年は2010年に第8回光州ビエンナーレに参加、そのほか、上述したドクメンタやヴェネツィア・ビエンナーレへの参加、国内美術館での複数の個展を開催しており、今夏に開幕を控えるヨコハマトリエンナーレ2014や札幌国際芸術祭2014への参加も発表されている。

直島では、94年に「シップヤード・ワークス」を『Open Air ’94 Out of Bounds —海景の中の現代美術展—』(ベネッセハウス ミュージアム)で発表。以来、2002年には個展『Man Is Basically Good 大竹伸朗個展1982-2000』(ベネッセハウス ミュージアム)を開催、2006年には家プロジェクトに参加、そして、2009年には直島銭湯「I♥湯」を完成させている。また、瀬戸内国際芸術祭にも2010年、2013年と連続で参加しており、後者では女木島にて「女根/めこん」を発表した。


「船釘箱の為の絵」1987-88年

「既憶景」とは、「既に記憶をもった断片がもたらす風景」を意味し、本展は大竹が東京から宇和島に拠点を移した直後の88年から97年に制作された「網膜」シリーズや自ら収集した廃船木材等、様々な断片を組み合わせて作られた作品群で構成される。会期初日には、アーティストトークのほか、オープニングセレモニーや直島にある大竹作品鑑賞ツアーが予定されている。

会場となる宮浦ギャラリー六区は、建築家の西沢大良がかつて直島の娯楽の場だったパチンコ999(スリーナイン)」を隣接する公園とともにリノベーションし、2013年7月に新たな憩いの場として開設した。現在、展覧会『The Scenes ―宮本隆司xオラファー・エリアソン』が6月22日まで開催されている。

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