ピエール・ユイグ @ TARO NASU


Pierre Huyghe The Host and the Cloud (film) (2009-2010) © Pierre Huyghe Courtesy by the artist, Esther Schipper, Berlin and TARO NASU, Tokyo

ピエール・ユイグ
2015年2月6日(金)-3月7日(土)
TARO NASU
http://www.taronasugallery.com/
開廊時間:10:00-18:00
休廊日:日、月、祝

TARO NASUでは、1990年代より既存の現代美術の枠組みを拡張するような試みを続け、現在、自身初の大規模回顧展がパリ、ケルン、ロサンゼルスと巡回しているピエール・ユイグの個展を開催する。

ピエール・ユイグは1962年パリ生まれ。パリ国立高等装飾美術大学(ENSAD)で学ぶ。京都と東京で開催された『映画をめぐる美術——マルセル・ブロータースから始める』に出品した「第三の記憶」(1999)のような、映画の構造を利用して、フィクションと現実の関係を考察した映像作品だけでなく、美術館、展覧会、近代建築、あるいは著作権や祭事などに潜む制度に注目したプロジェクトを発表し、2001年に第49回ヴェネツィア・ビエンナーレで審査員賞、2002年にはヒューゴ・ボス賞を受賞するなど国際的に高い評価を受けている。これまでに、2度のドクメンタ(2002、2012)や第6回イスタンブール・ビエンナーレ(1999)、第2回ヨハネスブルグ・ビエンナーレ(1997)に参加。タマヨ現代美術館(メキシコシティ、2012)、国立ソフィア王妃芸術センター(マドリード、2010)、アート・インスティテュート・オブ・シカゴ(2010)、テート・モダン(2006)、ファン・アッベ市立美術館(アイントホーフェン、2001)、パリ市立近代美術館(1998)などで個展を開催している。

本展で発表される「The Host and the Cloud」(2009-2010)は、パリ市内の郷土博物館を舞台にハロウィーン、バレンタインデー、メーデーの3日間に撮影された2時間を超える映像作品*1 。ユイグ自身、同作品を「ある実験」と称しており、ドクメンタ13で発表された「Untilled[未耕作地]」などの、作品のコントロールに対する意識的な不徹底さに繋がる要素を秘めている。そのほか、本展ではロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)に出品中の最新作を含む過去5年間に制作した作品を紹介する。

*1 「The Host and the Cloud」上映時間
10:05-12:06、12:07-14:08、14:09-16:10、16:11-18:12
(上映時間変更)10:30-12:31、13:00-15:01、15:30-17:31

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