ライアン・ガンダー「In practice simplicity has never been a problem」@ TARO NASU


In practice simplicity has never been a problem © Ryan Gander Courtesy of TARO NASU

ライアン・ガンダー「In practice simplicity has never been a problem」
2016年7月1日(金)-7月30日(土)
TARO NASU
http://www.taronasugallery.com/
開廊時間:10:00-18:00
休廊日:日、月、祝

TARO NASUでは、ライアン・ガンダーの新作個展『In practice simplicity has never been a problem』を開催する。

ライアン・ガンダーは1976年チェスター生まれ。現在はロンドン、サフォークを拠点に活動している。近現代の美術史の文脈を取り入れた作品や、日常的な素材、物事をユーモアを交えた発想で捉え直した作品などで知られる。「風」を作品としたインスタレーションを発表したドクメンタ13をはじめ、数多くの国際展に参加。近年は個展『Make every show like it’s your last』がフランスを皮切りに4カ国6会場を巡回。また、キュレーターとして『Night in the Museum:Ryan Gander Curates the Arts Council Collection』(Longside Gallery、2016)を企画するなど多彩な活動を行なう。日本国内でも、2011年にメゾンエルメスで開催した個展『堕ちるイカロス−失われた展覧会』やヨコハマトリエンナーレ2011、Imagineering OKAYAMA ART PROJECT(2014)など継続的に作品を発表している。今秋、岡山で開催する岡山芸術交流 Okayama Art Summit 2016への参加も決定している。

本展では、playmobilを用いた500体のフィギュアと、playmobilを模したかのように見える銅像5体からなる新作インスタレーション作品を発表する。playmobilとは、ドイツのゲオブラ・ブランドシュテーター社が発売している組立式のフィギュア。人間の特徴を職業や国籍、時代背景に合わせて単一的に表現することで知られている。そのフィギュアデザインは、外面的特徴を平明に表しているという点で、文化や個性の翻訳の一形式、ある種の記号的役割をもつといえるだろう。ガンダーが提示するフィギュアは、いずれも、パーツの組み合わせが従来のplaymobilとは異なる。その個々のデザインパーツが不揃いに組み替えられて人形が象られたとき、私たちはその人形に対してどのようなアイデンティティーを想起するだろうか。505体の小さな人形を通じて、ガンダーは人間と文化に対する「常識」という私たちの既存の価値観に揺さぶりをかける。

ART iT Archive
インタビュー ライアン・ガンダー「モビリス・イン・モビリ」(2012年3月掲載)

岡山芸術交流
Okayama Art Summit 2016

2016年10月9日(日)-11月27日(日)
会場:旧後楽館天神校舎跡地、岡山県天神山文化プラザ、岡山市立オリエント美術館、旧福岡醤油建物、シネマ・クレール丸の内、林原美術館、岡山城、岡山県庁前広場ほか
http://www.okayamaartsummit.jp

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