第4回 恵比寿映像祭 映像のフィジカル @ 東京都写真美術館ほか


ピップ・チョードロフ「フリー・ラディカルズ―実験映画の歴史」2010年
第4回 恵比寿映像祭 映像のフィジカル
2月10日(金)–2月26日(日)
東京都写真美術館ほか
http://www.yebizo.com/
開館日時:火–日 10:00-20:00(ただし、最終日は18時まで)

第1回以来、「映像とは何か?」という問いに対し考えうる答えを企画の出発点としてきた恵比寿映像祭が、東京都写真美術館を中心とする恵比寿周辺にて開催される。「映像のフィジカル」が今回の総合テーマとなる。
同映像祭は、東京都写真美術館の新たな試みとして、2008年に『映像をめぐる7夜』が開催され、2009年より恵比寿映像祭として継続され、今年で第4回目を迎える。今回は「映像のフィジカル」というテーマのもと、映像を成り立たせている物質性に光をあて、あえて映像の即物的な面を入口に、映像の豊かさと可能性を追求する。主題やメッセージ性以前に、映像を成り立たせている技術や技能、道具や動力、流通の仕組みといった即物的な側面に迫り、同時に、映像内でしかありえない空間や時間に対する認識、映像が身体へ及ぼす作用といった映像の特質を作品を通して提示する。さらに、映像をいかにして遺し、継承するかという今日的な課題について現実的な諸問題を含めた議論を行なうことで、あり得べき方向性を探る。
同美術館の全展示会場を使用する展示部門には、サラ・モリス、ヨハン・ルーフ、ウィリアム・ケントリッジ、ユェン・グァンミン、大木裕之、前沢知子らが参加。同美術館1階ホールでは、ひとりのアーティストに焦点を当てた特集や新作上映、テーマ的な特集などさまざまな上映プログラムが組まれている。また、オフサイト・プロジェクトとして、恵比寿ガーデンプレイスの中心にあるセンター広場ではエキソニモによる最新作「The EyeWalker」が紹介される。そのほか、ライヴ・イベント、シンポジウム、レクチャー、ラウンジトークと多彩な企画が催される。
また、地域連携プログラムとして恵比寿周辺ギャラリー及び文化施設各所にて、同映像祭の総合テーマ「映像のフィジカル」をゆるやかに共有しながらも独自の企画が行なわれる。
各プログラム詳細に関しては公式ウェブサイトを参照。

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